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こんばんは。本日はスワヒリ語に関する記事についてピックアップしました。
タンザニアやケニアなどを中心に話されているスワヒリ語。この記事によると、スワヒリ語は現在、9つ定められているユネスコの公用語に新たに加えるという計画があるようです。
スワヒリ語の拡大を通した、タンザニアの大陸外進出の動きについて示された記事になっています。また、スワヒリ語の国際社会における発展について書かれた記事も、いくつか取り上げています。関連記事もあわせてぜひお読みください。
記事:タンザニア:スワヒリ語がフランスで大きな後押し
「Tanzania: Kiswahili Language Gets Big Boost in France」
記事リンク:https://allafrica.com/stories/202101160324.html
フランスのタンザニア大使館は、フランスに住むタンザニアのディアスポラ協会と協力して、大陸外でスワヒリ語を宣伝するために、スワヒリ語を教えるプログラムを導入しました。
この記事では、「この活動の意図は、スワヒリ語を大陸外に広めるということだけではなく、国境を越えてタンザニアのマーケティングや、文化的交流の促進を行うことである」と示されています。
スワヒリ語話者は、第一言語として全世界で500万人ほど。第二言語としては約5000万人以上にものぼると言われています。
すでに、南部アフリカ開発共同体(SADC)、アフリカ連合(AU)、および東アフリカ共同体(EAC)では公用語として取り扱われ、2009年からはグーグル翻訳の対象言語にも追加されています。スワヒリ語のプレゼンスは大陸を超えて年々増大しつつあると言われています。
そこで、このタンザニア大使館とディアスポラ協会が行うプログラムは、スワヒリ語の学習に関心のあるフランスの公務員を対象とし、クラスは夕方と週末に行われ、各セッションは週に1回2時間で構成されているそうです。また、それだけでなく、フランスで最大の大学の1つである国立東洋言語文化学研究所(Inalco)ではスワヒリ語コースがあり、240人の学生が学んでいるといいます。
以前、アフリカの言語と情報格差について書いた記事では、(アフリカのデジタル格差 少数言語話者と市民社会からの目線【面白記事 Vol. 113: 2020年8月20日配信】)発展から取り残される少数言語話者について言及した記事をご紹介しました。
その中で、ブルキナファソで使われているバンバラ語の事例では、WhatsAppやFacebookなどのデジタルプラットフォームが偽情報や誤報で溢れかえっているということに危険があると述べました。
言語は文化を司るものであると同様に、その言語を利用する人々にとっての大切なライフラインにもなり得るということです。
そこで、スワヒリ語の大陸外での広がりにおけるメリットとしては、
友好親善的な役割として、スワヒリ語が使われている国やその文化などに興味を持ってもらう機会が創出できること、またスワヒリ語話者にとって、より信頼性の高い情報にアクセスしやすくなる、ということが考えられるのではないかと感じました。
また、関連記事で紹介した 3. では、スワヒリ語はアフリカ大陸で最も多い人数が話す言語としての役割を担っており、教育・テクノロジーなど様々な分野で利用されていると言います。アフリカ大陸の人口は2050年には21億人に倍増すると言われていることもある他、AfCFTA(アフリカ大陸自由貿易圏)などの実装により、より多くの人の間でスワヒリ語が利用されていくことは予想ができるのではないでしょうか。
現在は国連の公用語にも追加され、主流化されている中国語やアラビア語も、一昔前はその価値が認識されていないという時代もありました。
スワヒリ語は国際社会の中で、今後どのように発展していくのか、動向を見守りたいと思います。
関連・参考記事
- Google Translate now speaks 51 languages – Link
- アフリカのデジタル格差 少数言語話者と市民社会からの目線【面白記事 Vol. 113: 2020年8月20日配信】- Link
- Seven reasons to pay attention to the Swahili language – Link
- Making Swahili visible: Identity, language and the internet – Link
- Why it’s good news that Swahili is coming to South African schools – Link
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