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みなさま、こんばんは!
さて、本日は10月以降更新が途絶えていた農業分野に関する話題として、Standard BankとUN Womenがパートナーシップを提携し、南アフリカとマラウィにて最新の農業技術の提供を通じた女性のエンパワーメントに取り組んでいるという話題をご紹介いたします。
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記事:「Standard BankとUN Womenがパートナーシップを提携、マラウィと南アフリカにて農業セクターの開発を通じた女性のエンパワーメントに取り組む」
「HOW THIS PARTNERSHIP IS EQUIPPING WOMEN FARMERS IN SOUTH AFRICA AND MALAWI WITH FINANCIAL LITERACY SKILLS」
記事リンク:http://vnt.rs/eoed7
内容と背景:
本日は10月以降更新が途絶えていた農業分野に関する話題として、Standard BankとUN Womenがパートナーシップを提携し、南アフリカとマラウィにて最新の農業技術の提供を通じた女性のエンパワーメントに取り組んでいるという話題をご紹介いたします。
Standard Bank(以下:スタンダード銀行)はアフリカ17カ国で事業を行う南アフリカ最大の銀行であり、UN Womenは皆さんご存知の英女優エマ・ワトソンが親善大使を務める、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントを目指す国連機関です。2019年10月、スタンダード銀行とUN Womenは温室効果ガス排出量を削減しながら生産性と収入ポテンシャルを高める最新の農業技術を通じて、女性にエンパワーメントを提供することを目的としたパートナーシップを開始しました。両者はこのパートナーシップの下Standard Bankは、2021年末までの3年間の実施期間で、300万ドル(約3億円)を投じ、マラウィと南アフリカにて5万人の女性農民を対象に、農業技術および金融リテラシートレーニングを提供しています。
両者による今回のプロジェクトは、Climate Smart Agriculture (以下:CSA)協定に基づくアフリカの経済的エンパワーメントに対する取り組みの一環として行われています。CSAとは、農業開発と気候変動対応の統合を通じ、持続的な農業生産性の改善、強靭性の強化、また温室効果ガス排出削減の3本の軸を同時に目指す国際的なアプローチであり、特にジェンダー平等、ディーセントワーク、経済成長の追求に関して、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に沿ったものです。
また、UN Womenはジェンダー平等推進の一環として、「HeForShe」キャンペーンの下、今回のスタンダード銀行とのプログラムを実行しています。2014年9月にUN Womenにより開始された「HeForShe」キャンペーンは、すべてのジェンダーの人々がつながり、ともに責任を持ってジェンダー平等を推進することを目指した国際的なムーブメントであり、実はスタンダード銀行も2018年より参加を表明していたのです。
記事によると、プロジェクトの実装は少なからずコロナウイルスの影響を受けたものの、開始以来大きな成果を上げているようです。マラウイでは2020年前半までに40ものビジネスグループが結成され、記録管理、粗利益分析、価格設定、ビジネスプランの作成等、基本的なビジネス管理スキルが提供されています。これらのビジネスグループには合わせて4千以上もの小規模農家のメンバーが所属しており、その4分の3が女性であるようです。さらに、2020年末までにマラウィ国内の5,000人の女性農民が金融リテラシートレーニングを受けると予想されています。
一方南アフリカでは、2020年前半までに約950人の女性農民が経営管理とデジタルおよび金融リテラシーのトレーニングを受けています。さらに、2,753人の女性農民が、作物の耐乾性種子、肥料、有機肥料、農機具、気候に配慮した農業に関するトレーニングなどの農業投入物の提供を受けています。記事によれば、南アフリカでは国内のUN Women事務所がコロナウィルスによるロックダウンに対処し、スタンダード銀行がサービスプロバイダーとして完全な機能を果たし続けているようです。
国連食糧農業機関(FAO)は、サブサハラアフリカの農業セクターでは労働力の約50%を女性が占め、働く女性が農業に従事する割合は60%を超えているとの報告を発表しています。これらのデータからわかる通り、女性のエンパワーメントを考える際には農業セクターがキーセクターとなることは間違いないと考えられます。アフリカの農業セクターでは、伝統的農法から最新の農業技術を取り入れた農法への転換が推進されており、生産性の向上や、農作物の付加価値創出が課題となっています。
CSA協定に基づく今回のスタンダード銀行とUN Womenによるプログラムは、ビジネススキルに加え、生産性の向上、またより価値の高い市場やサプライチェーンへのアクセスを提供することで、農民らが付加価値の高い高品質な作物を生産できるようになることを目指し、設計されています。スタンダード銀行南アフリカ支部にてアグリビジネスを担当しているシニアマネージャーKeneilwe Nailana氏も、プログラム終了までに女性農民らはバリューチェーンを上って新たな市場や金融にアクセスできるようになり、ビジネスの成長に近づくだろうと述べています。
スタンダード銀行とUN Womenによる今回のプロジェクトが、農業セクターの開発を通じた女性のエンパワーメントにつながるのか、注目したいところです。
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