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本日はAmazonがエジプトにアフリカ最大の物流センターを完成させた報道についてその背景が書かれた記事をご紹介します。
記事リンク:
内容と背景:
Amazonがエジプトにアフリカ最大の物流センターを完成させたというニュースが報道されました。その広さは2万8000平方メートルにもおよび、周辺地域の物流の拠点となることが期待されています。
今回の記事では、Amazonがエジプトに大規模な物流センターを作った背景が取り上げられています。
元々、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプトなどに展開していたSouq.comという子会社がアラブ諸国最大のオンラインショッピング・プラットフォームを作っていました。そこで、中東進出を狙っていたAmazonは2017年にSouq.comを5億8000万ドルで買収しました。その後、アラブ首長国連邦とサウジアラビアのプラットフォームはAmazon.ae、Amazon.saに変わり、Amazonの商品も売られるようになっていきました。
今回、物流センターがエジプトに作られたのは、このAmazonがSouq.comを買収した一連の流れとして行われました。UAEやサウジアラビアに続いて、エジプトのプラットフォームはAmazon.egとしてたてられることが計画されており、物流センターはオンラインショッピングをするエジプトの人々へより早く配達するためやより多くの商品を届けるために置かれました。
Amazonがエジプトに物流センターを作ったのは、Souq.comを買収したという背景があったからであり、Amazonがアフリカに普及することにはつながらないであろうと考えられます。その上、中東にAmazonが進出できたのは、Souq.comという会社がオンライン・プラットフォームを事前に作っていたからであり、まだネットショッピングが広まっていないアフリカでは、Amazonが今すぐ普及していくとは考えにくいです。
また、以前お伝えしたこちらのコラムでは(コラム – Vol. 6: アフリカ物流市場のマーケットポテンシャルとは?)、アフリカでe-コマースが進まない理由を物流の統合化が進まないこと、デジタル決済が未整備であること、輸入関税が高いことという三点で説明しています。このことから考えても、今回の記事であげられた三カ国とアフリカでは状況が大幅に異なることがわかり、今すぐに進出することは難しいであろうと予測されます。
上記のことから、エジプトに物流センターがおかれたのはSouq.comを買収したことによるものであり、アフリカでAmazonを普及させるのは現状まだ厳しいと考えられます。今後の展開に注目が集まりそうです。
関連・参考記事
1.Amazon to Launch ‘Amazon.eg’ in Egypt in 2021,EGYPTIAN STREETS –Link
2.Amazon inaugurates logistics centre in Egypt, ahramonline –Link
3.Amazon’s takeover of Middle East e-commerce giant Souq.com confirmed, SupplyChain –Link
4.アフリカ物流市場のマーケットポテンシャルとは?【Pick-Up! アフリカ コラム- Vol. 6(投稿:2020年8月23日)】-Link
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