ガーナがSDGsの資金調達ギャップを発表？【Pick-Up! アフリカ Vol. 190：2021年7月5日配信】

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2021年7月5日

ガーナがSDGsを達成するために民間投資を後押しする

Ghana to Boost Private Investment to Achieve Sustainable Development Goals

記事リンク：

https://www.weforum.org/press/2021/06/ghana-to-boost-private-investment-to-achieve-sustainable-development-goals/

内容と背景

本日はSustainable Development Goals（SDGs：持続可能な開発目標）の目標達成のために、ガーナが行なっている持続可能な資金調達の方法を示したファイナンスロードマップについて書かれた記事をピックアップしました。

SDGsは、2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟国193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた共通目標です。目標とされた2030年までに残り10年を切ったことからも、各国の貢献度についてより一層の努力が必要であるということが認識されています。

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SDGsが特徴的なのは、「誰一人取り残さない（leave no one behind）」というスローガンのもと、先進国・新興国がともに2030 年までに 17 のゴール（目標）と 169 のターゲットのターゲットを達成するという共通の国際目標を持って進めている点にあります。

SDGsの前身にあたるMDGs（Millennium Development Goals：ミレニアム開発目標）では、解決すべき課題を持つ国は主に途上国に限定され、それらの貧困の半減などが目指されていました。そのため資金の拠出先は、先進国や国際機関が主なドナーとして位置付けられていました。変わって、SDGsでは、新興国の政府や民間団体も資金の拠出先として明記され、目標17 のターゲットの中では「さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励、推進する」と示されています。

関連記事2でご紹介しているレポートによると、SDGs 達成には、途上国だけで年間約 3.9 兆ドルが必要とされているということが示されています。【Pick-Up! アフリカ Vol. 190：2021年7月5日配信】また、全ての国が SDGs で掲げた目標を達成するためには、最大で GDPの2.5％まで資金が必要であるとも言及されています。また 2019 年の世界銀行のレポートでは、低中所得国が SDGs に関連するインフラを整備し、世界の気温上昇を 2 度にまで抑えるためには 2015 年から 2030 年にかけて世界の GDP の 4.5％のインフラ投資が必要であるとも述べられています（関連記事2）。

SDGsの目標達成のためには、それぞれの国が多額の資金を拠出する必要があるということが理解できます。

そこで、2021年6月15日、世界経済フォーラムは、ガーナ政府と協力して、アフリカでのSDGsイニシアチブのための最初のカントリーファイナンスロードマップ（CFR）を発刊しました。このレポートによると、ガーナでSDGsを達成するために必要とされている総費用は、2030年末までに5,223億ドルと推定され、年間平均で約522億ドルになるとされています。また、今後10年間の現在のSDG資金調達ギャップは4,316億ドルで、2021年だけで430億ドルが算出されています。

Country Financing Roadmap for the SDGs: Ghana (P.26参照)

このガーナのCFR（カントリーファイナンスロードマップ）は、世界経済フォーラムと経済協力開発機構（OECD）の共同イニシアチブである持続可能な開発投資パートナーシップ(SDIP)と協力して、ガーナ政府が主導するイニシアチブであり、SDGs目標達成に向けた資金調達ギャップを埋めるために民間投資を増やすことを目的としています。

そのために、このファイナンスロードマップの中では、持続可能なインフラや、中小企業向けのファイナンスに関する障壁や課題を特定し、その解決策について具体的に提案されています。（P.10-12)

詳しくは是非、こちらのレポートをご覧ください。Country Financing Roadmaps