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注目のE-モビリティ:ルワンダは燃料バイクから電動バイクに変換
FEATURED – E-mobility: Rwanda moves to convert fuel motorbikes to electric
記事リンク:https://www.newtimes.co.rw/featured/e-mobility-rwanda-moves-convert-fuel-motorbikes-electric
内容と背景:
本日はルワンダから国内の電動バイクを増やす取り組みについて書かれた記事をピックアップしました。
ルワンダ政府は今月6月10日、国連開発計画(UNDP)と協力して、ルワンダでより多くの電動バイクを増やすことを目的としたパイロットプロジェクトを開始しました 。
このプロジェクトは、従来のガソリンまたはディーゼル駆動の内燃エンジンのバイクを、段階的に電気駆動のものに変換していくことを目的としています。これにより、大気汚染物質の排出量が削減され、燃料コストが削減されるということです。
これはSDGsプロジェクトのPoverty-Environment Actionを通じてUNDPからの財政的および技術的支援を受けて、ルワンダ環境管理局(REMA)によって開始されました。
(Poverty-Environment Actionとは、貧困課題に取り組む際に環境の側面が取り残されないようにするための行動計画です。SDGs達成に向けた実装を加速するために、財政と投資を貧困・環境・気候の目標と整合させることを目的としています。- 関連記事2)
ルワンダ環境管理局(REMA)は、地元企業のRwanda Electric Mobility Ltdと提携して、キガリでパイロットフェーズを実施しました。プロジェクトのパイロットフェーズの費用は150,000ドル(約1億5,000万Rwf)で、この資金は主に輸送セクターの関係者を奨励することを目的として、IPRC(ポリテクニックの学校)の40名の学生へのトレーニング費用や、80台分の燃料バイクを電気バイクに改造するための費用に当てられるということです。
このプロジェクトは、2030年までに460万トンの二酸化炭素を削減するという、ルワンダの10年間の気候行動計画(関連記事3)に沿ったものであり、ルワンダの国家変革戦略(NST1 2017-2024)にも沿ったものであるということが示されています。
さらに今回の記事によると、バイクの電動エンジンへの移行は環境問題のみならず、経済面でも良い影響をもたらすということが言及されています。
記事の中で専門家は、ルワンダの電動のモーターバイクについて「1回のフル充電でRwf900がかかり、60 km走行することができると述べています。一方で、1リットルのガソリンはRwf1,000以上がかかるものの、25kmしかカバーしないと示されています。つまり、電動モーターバイクタクシーのは、ガソリンを燃料とするモーターバイクタクシーと比較して、1回の充電でRwf100以上を節約し、2倍の距離を移動できることを意味しています。
さらに、電動バイクの使用への移行により 、輸入している化石燃料のうち、年間最大90億Rwfが節約できることが予測されるということです。
インフラ省のデータによると、ルワンダには100,000台以上のバイクが正式に登録されており、46,000台がモトタクシー(バイクタクシー)として運行されています。キガリ市だけでも26,000台のバイクタクシーが登録されていると言います。
今回のパイロットプロジェクトによって、キガリ市のバイクタクシーのいくつかが電動に移行するにあたり、環境への配慮やコストパフォーマンスの良さをユーザーが体感できるようになるということが理解できます。
その上で記事では、環境汚染を食い止めるまでの移行の期間に3年程度の時間を要するということが予測されていました。今回のパイロットプロジェクトが功をなして、本格的にルワンダが環境面においてもSDGsなどの目標に貢献できることを期待しています。
関連・参考記事:
- Rwanda unveils new incentives to drive electric vehicle uptake – Link
- Poverty-Environment Action for Sustainable Development Goals – Link
- Rwanda submits tougher emission-cutting plan to the UN – Link
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