パンデミックとアフリカのイノベーション【Pick-Up! アフリカ Vol. 154：2021年4月21日配信】

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2021年4月21日

UNDPレポート、パンデミックがアフリカのイノベーションを刺激すると伝える

英題：Pandemic spurs innovation in Africa: UNDP report

記事リンク：https://www.aa.com.tr/en/africa/pandemic-spurs-innovation-in-africa-undp-report/2201372

内容と背景：

実は昨年3月、コロナが猛威をふるい始めた時期、アフリカでは、セネガルとイギリスとの共同事業として、10分で検査を行う検査機器の製造プロジェクト（リンク内記事2）が始められたり、ナイジェリアの54genesという遺伝的データの分析などを行い、医療面での有益な情報の供給を行うスタートアップがコロナの研究施設を地方自治体などとともに設置（リンク内記事7）したりするニュースが届けられました。

先進国、あるいは他大陸の後塵を廃していると言われるアフリカにあって、これらのニュースは大変喜ばしいものでした。

それ以降も、さまざまな分野で「アフリカ発」のイノベーションが昨年注目されました。そんな中で今回の記事ではAfrican Union Commission（アフリカ連合委員会）、Africa Centres for Disease Control and Prevention（Africa CDC: アフリカ疾病予防管理センター）、そして国際連合開発計画（United Nations Development Programme: UNDP）とで発表された「Through the Pandemic and Beyond: UNDP, AUC and Africa CDC Respond to COVID-19 in Africa」というレポートが紹介されています。このレポートでは、コロナ禍のアフリカでイノベーションが刺激されたとして、コロナの影響を抑えるにあたり、世の中に輩出されたアフリカ発のイノベーションなどに関して紹介しています。

まず、記事ではレポート内の文を紹介し、コロナ禍でアフリカではコロナ対策として検査ロボットの導入や、接触者追跡アプリの開発、検査キットの開発など様々なイノベーティブなソリューションが採択されたとし、さらには50のイノベーションをレポートで紹介しているとしています。記事ではこれら50のイノベーションの開発者が若い場合は9歳だったことなどにも触れています。

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さらにこれらの特徴としてMSMEs（Micro-Small-Medium sized Enterprises: 中小企業）中心に行われたと続け、これらのアフリカでの経済における影響や割合も同時に共有しています。

記事によると、アフリカの約90％の企業はこのカテゴリに入るだけでなく、インフォーマルセクターにおいても、85.8%の仕事がこのウチに属すると紹介しています。

また、記事では、アフリカCDCの副局長の言葉も紹介し、アフリカの人々が地元からのイノベーションの輩出に努めたことが、大陸の発展だけでなく、次世代のためにもなるとの言葉を紹介しています。

レポートでは世界的に貿易ができなくなったことに触れ、アフリカ連合委員会がAfrica Medical Supplies Platformを設置したことで、各国が必要とした医療品が渡るのを助長したと紹介するとともに、こちらでもご紹介しました、アフリカにあるイノベーションセンターなどをまとめ、それぞれのイノベーションセンターやテックハブ同士の共同を通してイノベーションが起こるのを助けるだけでなく、それらに対する人的・金銭的リソースへのアクセスを実現しようとするAfriLabsなどの協力も大きな影響をもたらしたとしています。

また、Forbesアフリカが出版100回の記念にアフリカのイノベーションやアイコンなどに関して紹介しているこちらの記事でも、コロナ禍でのアフリカのイノベーションなどに触れられています。とても長いリストになっていますが、アフリカを様々な面から理解するのに有益な情報が得られます。

今回はレポートの紹介でしたが、引き続きアフリカのイノベーションやテクノリジーなどに関しての話題をお届けしていきますのでお楽しみに！