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本日は4月1日。ということで、エイプリルフールに因んだ話題をアフリカからお届けします。アフリカで問題になっているフェイクニュースに関連する興味深い話題です。
ぜひ、最後までお読みください!
記事:アフリカのフェイクニュース-問題はどれだけ大きい?
Fake News in Africa – How Big is the Problem?
記事リンク:http://democracyinafrica.org/fake-news-africa-big-problem/
内容と背景:
アフリカ地域でもスマートフォンの普及に伴い、主要なSNSやインターネットサービスは多くの人々にとって身近な存在になってきています。
昨年のエイプリルフールには、BBCアフリカがアフリカ大陸のユーザーに対し、「新型コロナウイルスについてのフェイクニュースにくれぐれも踊らされることがないように」という警告する内容をポストしていました。
そこで今回は、アフリカ(ケニア・ナイジェリア・南アフリカ)にてフェイクニュースについて調査した研究結果がまとめられている記事をピックアップしました。
対象国に対してオンラインによる調査を行い、フェイク情報の蔓延を測定すること、フェイクニュースを検閲するポジションの所在、メディアの信頼度についてを主な項目としています。
この研究結果では5つのポイントについて言及されていました。
いくつか興味深いポイントを抜き出してみます。
❶定期的に「政治に関するフェイクニュース」に晒されている
ケニアの回答者のほぼ半数が政治に関するフェイクニュースを頻繁に目にしていると述べており、フェイクニュースを目にしたことがないと回答したユーザーは全体のわずか1〜3%のみという結果になったと言います。アメリカでは、12%というデータが出ており、この違いは歴然としています。
❷フェイクニュースと知りながらもそれをシェアしたことがある
38%のケニア人、28%のナイジェリア人、35%の南アフリカ人が、フェイクニュースと知りながらもその情報を共有したことを認めたということです。
❸ソーシャルメディアの責任の所在への認識
この調査結果の記事によると、対象国3ヶ国中、3分の2のユーザーが「国民が誤った情報を阻止する責任を負っている」と回答したということです。責任の所在は、1に国民、2にソーシャルメディアを運営する企業、そして最後に政府という認識を強く持っているということです。
❹メディアへの信頼度が低い
ナイジェリアとケニアでは、ニュースメディアでは国際メディアを最も信頼していると回答した人が多く、フェイクニュースに定期的にさらされていると答えた回答者は、メディアへの信頼度が低いということも明らかになったようです。
この記事では最後に、国民へのフェイクニュースへの危険性について説いていくだけでは不十分であり、メディアそのものの信頼を獲得し、ユーザーとの関係を構築することが大切であると述べられていました。
さらに、アフリカではいまだに、政治など国内の情勢に関してありのままの意見を公表することができず、民衆の声が弾圧されているという現状もあるようです。
政府の意向に沿った内容ばかりの報道になってしまうという状況も、アフリカ国内の人々が自国のメディアよりも国際メディアに信頼を置いている理由の一つなのかもしれません。
また、以前紹介していたこちらの記事【アフリカの発展におけるラジオの役割《アフリカエンタメウィーク第五弾》【面白記事 Vol. 132: 2020年9月11日配信】でもあるように、アフリカでは主要なメディアとしてラジオが重要な地位を築いています。特に今回の調査では拾いきれなかった農村部などにおいては、インターネットや電話回線、また電気を必要とせず、電池式の手回しラジオがあれば誰でもアクセスできるその手軽さが重宝され続けるということも想像できます。
本日はエイプリルフールに因んで、アフリカのフェイクニュースについて再考しました。引き続き、アフリカ国内の報道関係の内容もみていきたいと思います。
関連・参考記事:
- アフリカとWikipedia【Pick-Up! アフリカ Vol. 121:2021年3月4日配信】- Link
- 面白記事 v.20(投稿:2020年4月22日)- 記事1:『THE PANDEMIC WILL AFFECT THE MENTAL HEALTH OF ALL THESE GROUPS』- Link
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