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タンザニア、大統領ジョン・マグフリが死去
Tanzania President John Magufuli is dead
記事リンク:https://nairobinews.nation.co.ke/editors-picks/tanzania-president-john-magufuli-is-dead
内容と背景:
タンザニアの大統領であるジョン・マグフリ氏が17日死去したというニュースが世界中で話題になっています。マグフリ氏は、「コロナウイルスは国内に脅威をもたらすものではない」とし、感染対策に講じることを拒否し続けていました。しかし、2月27日から公の場に現れなかったことで、国民の間では「コロナウイルスに感染したのではないか」という疑惑の声が上がっていたようです。
そこで、本日は「タンザニアの大統領の交代は、アフリカ周辺国やタンザニア国内へどのような影響をもたらすのか」ということについてアフリカメディアから集めた情報をもとに、考えてみたいと思います。
まず、タンザニアの法律では、大統領が突然職を辞すようなことになった場合、副大統領が暫定的にその座を担うということが定められています。そこで副大統領であったハッサン氏が次の選挙まで大統領に就任することになり、東アフリカで初となる女性の大統領が誕生するという運びになるようです。
本日ピックアップしたケニアメディアの記事では、マグフリ氏が今までに講じてきた数々の施策について詳しく言及されています。
例えば、2015年の就任当初のマグフリ氏の「コスト削減策」については、政府役人の海外出張費を大幅に削減し、会食や祝賀会などの費用をタンザニア国内の貧しい人々や病気の人々を支える費用に回したと言われています。また、彼自身の給料を150万シリングから40万シリングに減額したことも、好感度アップに繋がっていたようです。
一方で国内の人気とは裏腹に、周辺国との関係性に関しては、疑問視されている場面も多くあったようです。例えば、海外渡航を最小限にとどめていた他、ケニアとの間では輸入抑制政策(NTB)によりしばしば争いが起こっていました。
この記事によると、ケニアから輸入されたヒヨコを焼却したり、不法に入国したとされる家畜を捕らえたり、国立公園へのツアーバスの進入禁止などを行なっていたということです。これらの争いはすぐに解決したものの、全てナイロビが折れた形になったと述べられています。
この記事によると、コロナ以前はタンザニアとの国同士の軋轢はそこまで大きな問題として浮上してきていたわけではなかったようにも見受けられます。しかし、コロナ禍にいたっては、東アフリカ共同体としての協力関係の構築を拒否したことから、周辺国からは大きな非難の的となっていました。ケニアの大統領はタンザニアとの国境を閉鎖し、マグフリ政権がこの地域の共通の立場を無視したと非難しました。また、東アフリカ共同体の議長であるルワンダの大統領は、パンデミックと戦うための地域指導者間の計画の不届きを批判しています。この発言があった会議にタンザニアは参加していなかったということです。
大統領の訃報を受けて、今後東アフリカの新型コロナウイルス対策は、協力関係が変化するのかどうかという点に注目できそうです。
また、暫定的ではあるものの、東アフリカ初となる女性の大統領の政権によりタンザニア国内がどのように変わるのかということも注目できます。
以前、マグフリ氏は、妊娠中の学校に通う子どもたちに出産後も家にいることを強制したことや、同性愛者を追い詰める対応をしたということが物議を醸し、非難されていました。女性やセクシュアリティ、人権に関する部分では女性の大統領が着任することによって、もしかしたら今後はタンザニア国内で改善されていくのかもしれないと感じました。
関連・参考記事
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- アフリカのコロナワクチン接種事情:アフリカにとって最も良い会社は?【Pick-Up! アフリカ Vol. 104:2021年2月11日配信】- Link
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