こんにちは!Pick-Up!アフリカです。
今回は物流と貿易から、フランス企業によるアフリカ大陸内での物流活性化への動きについての記事をご紹介します!
元記事:
以前投稿したこちらの記事でも紹介しましたBolloré(ボロレ)。この会社はフランスに本社を置く複合企業体で、物流部門においては世界111ヶ国、5大陸に支社があるほどの巨大企業です。
もちろん、アフリカの物流も担っており、2008年に発足したBolloré Africa Logisticsによって港や鉄道、輸出入の管理などが行われていました。Bolloré Africa Logisticsはアフリカ47ヶ国とのネットワークを持ち、アフリカの物流を円滑に進めるための活動をしていました。
今回ピックアップした記事によりますと、3月30日よりBolloré Africa Logistics(BAL)は会社を新しくAfrica Global Logistics(AGL)にしたとのことです。なぜこのような変更が行われたのでしょうか?また、アフリカの物流にどのような影響があるのでしょうか?
Bolloré Africa Logisticsは、2022年にMediterranean Shipping Co.(MSC)に買収され、MSCの下でアフリカの国同士、また、アフリカと世界をつなげるということを掲げています。世界有数の海運会社であるMSCによる買収は、アフリカの物流部門への事業拡大を視野に入れたものであったと考えられます。
BALがAGLへ変更した目的は、今後、アフリカに対して信頼できるパートナーとなるという野心を示し、アフリカの国々やそのパートナーと協力してアフリカ大陸の変革に取り組むこととされています。AGLのホームページではMSCとの協力が強調されており、BALがBolloréの一部という位置づけであったのに対し、AGLではBolloréから離れてより事業を拡大している様子が見て取れます。
AGLはアフリカ47ヶ国にハイチ、東ティモールを合わせた49ヶ国とのネットワークを持ち、港・海上輸送・輸送・鉄道の四つの分野でその地域の物流を幅広く支えています。AGLは250以上の物流・海運代理店、22の港湾・鉄道コンセッション、66のドライポート、2つの河川ターミナルを所有しているとのことです。こちらのページから、以前投稿したカメルーンのクリビ港についても、AGLで引き継がれていることがわかります。
またAGLになって以降の事業拡大の例として、こちらの記事では、AGLはタンザニアのザンジバルにあるMalindi港の近代化や発展といったコンテナターミナルの運営をするという契約を交わしています。
AGLは大陸内貿易の拡大、エネルギー転換、人口増加、生活環境の改善、アフリカのデジタル化、といったような課題解決を目指していると記事では書かれています。また、女性や若者に対する雇用機会創出を目指しているとのことです。
例えばAGLのホームページによりますと、アフリカ大陸内貿易を拡大させるために、アフリカ大陸内の僻地にも商品を輸送し、輸出入を可能にしていると述べられています。これらはBolloréやMSCの過去の経験を基とした幅広い専門的な知識を用いて行われ、現地のサービスや市場に関する豊富な知識を提供し、エンドtoエンドのサプライチェーンを24時間365日管理するとしています。
また、こちらのページでは物流業界でサポート役を担う傾向がある女性の地位を向上させている、とも書かれています。AGLではゼネラルマネージャーといった管理職の20%を女性が務めているとのことです。そして、若者に対しても学校と提携してインターンなどの実施や若者を支援するNGOへの資金提供などを通じて雇用増加を促しているとのことです。
特に大陸内貿易の拡大について、以前投稿したこちらの記事でも書かれているように、大陸内(域内)での貿易が盛んになると約3.4兆ドルの経済効果、最大約4500億ドルの収入増加が見込まれるとのことです。また、これにより雇用機会の創出や貧困削減も期待されます。AGLのサプライチェーン強化や、内陸国と港をつなげるという役割は大陸内貿易の促進に繋がると考えられます。
今後アフリカの物流を追っていく上で、徐々にアフリカの物流事業を拡大させているAGLの存在は重要になってくると考えられます。また、MSCのBAL買収からもアフリカの物流分野における可能性の広がりが、世界に認知されていることがわかります。アフリカのさまざまな課題解決を担っていくであろうAGLを見ると、今後、アフリカの物流はビジネスチャンスだと言えるでしょう。
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