目次
記事1:『Africa’s Public-Private Partnerships in Health Campaign: Improving accountability and transparency』
内容と背景:
お次は、「ヘルスキャンペーンにおけるアフリカの官民パートナーシップ:責任説明と透明性の向上」と題したこちらの記事をご紹介します。
ブルッキング研究所の2015年の報告によると、アフリカのグローバル疾病負荷率は23%を占めているにも関わらず、世界医療支出に関しては、そのうちの1%の割合しか占めていないということが明らかになっています。2001年にアフリカ諸国52か国の指導者がナイジェリアのアブジャで会合し、ミレニアム宣言を通して年間の国内予算の15%をヘルス分野に充てることが約束されましたが、WHOの調査によると、ボツワナ、ルワンダ、タンザニア、ザンビアのみがこの目標を達成したという報告があります。したがって、今回のCOVID-19パンデミックの影響、再認識された課題の大きさも影響してアフリカの政府が医療に当てる国家予算の増額を後ろ押しするのではと期待されています。
そこで今回の記事では、官民パートナーシップ(Public-Private Partnership: PPP)での課題への取り組みを押しています。その理由として、2030年までにアフリカの医療市場が2590億ドル、1600万の新たな雇用を創出するなど、社会への貢献の高さと、ビジネス性の高さをあげています。そこで、国家予算だけでは賄えない部分もあることから、そこには民間企業の進出、そして貢献が必要となってくるとしています。ただ、この際の大きな課題として汚職・腐敗をどのように解決するのかが鍵としており、中南米開発銀行(Intra-American Development Bank)がコロンビアで実施導入したInvestmentMapを紹介し、それのアフリカ版の実施導入がこの課題の解決に繋がるのではとしています。
このInvermentMapとは公共投資金の行方や使わあれ方を国民がモニタリングできる方法で、こうすることで、変に使われている、あるいは目的に沿わない方法で使われている資金が監視されている状況を産み出し、無駄遣いを抑えるという役割を果たすようです。実際コロンビアで導入したことで8%の効率性の改善がみられたようです。
特に今回のコロナウィルスの影響もあり、アフリカ政府が国際機関に対してCOVID-19に取り組むための資金援助を求めたり、実際に当てられたりということがあったことから、上で挙げたようなモニタリングシステムの導入は良いソリューションとなりそうです。
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関連記事:
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記事2:『South African healthcare provider lists on Kigali bourse』
内容と背景:
先ほどの記事では医療課題を解決するためには官民連携の取り組みの必要性、そして、民間企業の参入の重要性が書かれておりましたが。この記事では、ルワンダ証券取引所(Rwanda Stock Exchange: RSE)に南アフリカの医療企業が上場したニュースをお届けします。
今回の主役はRH Bophelo社。南アフリカではヨハネスブルグ証券取引所(Johannesburg Stock Exchange: JSE)に上場しており、9つの病院を所有、そして小規模の病院を6つ管理しており、それらの活動を通して医療を届けている。
今回のルワンダ証券取引所への上場は、ヨハネスブルグ証券取引所に次いでの上場という位置付けではあり、これを契機に東アフリカ市場への参入を目的としているようです。当分は南アフリカでの活動が主なものになりますが、ルワンダで活動を始めてから、株式の売買を始め、ITの活用による発展を目指すようです。
この4月に役員の上場の承認を受け今回の動きになり、ルワンダを選んだ理由として、同社の代表は、彼らが上場するに適した環境があったこと、そして自社の投資家などの層を広める目的があると話しています。
ルワンダ証券取引所には現在まだ8社しか上場していないので、彼らとしても新たな上場企業が増えることは大きな意味合いを持ちそうです。
COVID-19の影響があり、医療に対する取り組みが渇望される中でこのような動きが見られることは嬉しいことであり、今後の彼らの東アフリカ市場での活動の活発化も期待したいものです。
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