みなさん、こんばんは!

本日はアフリカの通信業界に関する話題をご紹介します。

アフリカ大陸の14カ国で事業を展開するAirtel Africa社と、ケニアを中心に事業を展開するSafaricom社の2社による近頃の好調な業績に関する記事を2本載せています。

以前投稿させていただいた面白記事も関連記事として紹介していますので、ぜひお楽しみください!


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記事1:『Airtel Africa books jump in data, money revenue』

記事リンク:https://www.mobileworldlive.com/money/news-money/airtel-africa-books-jump-in-data-money-revenue/?ID=a6g1r000000YiTYAA0&JobID=447208&utm_source=sfmc&utm_medium=email&utm_campaign=MWL_20200513&utm_content=https%3a%2f%2fwww.mobileworldlive.com%2fmoney%2fnews-money%2fairtel-africa-books-jump-in-data-money-revenue%2f

内容と背景:

Airtel Africaは、事業全体でデータサービスとモバイルマネーからの大きな収益をあげたと報告しました。

同社は3月末までの会計年度に、前年比36%のデータ収益の増加を9億3000万ドルに、モバイルマネーからの収益が33%増加して3億1100万ドルに達し、事業全体で11%増加して34億ドルになりました。

(しかし、ナイジェリア当局へのOne-off taxの税支払いによって、株式公開以来最初の年間結果の純利益では、良い結果を出せなかったようです。純利益は、前年度から据え置きされていたナイジェリアでの納税の決済により、4.4%減の4億800万ドルになりました。これがなければ、同社は利益が17%増加していただろうと述べています。)

さて、Airtel Africaの最高経営責任者であるRaghunath Mandavaは、同社はCOVID-19が財政状態に影響を与えた結果、今後は「ボラティリティ(価格変動)の増加」の時期に入ると語りました。

また、「アフリカでは、COVID-19の普及が世界の他の地域に遅れをとっているため、これが顧客やビジネスに与える影響を正確に予測することは困難」と付け加え懸念感を示しつつ、4月中​​の同社の業績回復力を例に挙げ、「当社の業績は回復力があり、事業はより低いレートではあるものの、為替変動のない収益成長を提供し続けた」と話した。

同社はCOVID-19の影響に対処するために、ユーザーに対してモバイルマネーサービスの取引手数料の削減、無料のテキストメッセージの提供、ユーザーによってはインターネット容量を増やすなど様々な対策を行なっているようです。

モバイルマネーへの需要は年々高まっており、2019年には、5,000万人のサハラ以南のアフリカ人が携帯電話を介してモバイルマネーアカウントを作成しました。これは、2018年と比較して12%増加し、地域全体のユーザー数は最大4億6,900万人に達しました。推定1億8100万人がアクティブユーザーと言われています。Link

また、これからのモバイルマネープレーヤーに、貯蓄、ローン、保険サービスを提供することで、製品範囲の高度化を促進することが求められています。

このCOVID-19の影響下でも、ユーザーアクセシビリティをできる限り損なわず、また勢いを失速させないように、この便利なシステムがより広範囲のカテゴリと広範囲の地域に広がっていることを期待するばかりです。


記事2:『Safaricom Makes Colossal 86% of Total Telecom Revenue in Kenya』

記事リンク:https://www.itnewsafrica.com/2020/05/safaricom-makes-colossal-86-of-total-telecom-revenue-in-kenya/

内容と背景:

続いては、ケニアの通信業界に関する話題です。

ケニア国立統計局(KNBS)は近頃、国の経済に関する洞察を示す2020年経済調査レポートを発表し、その中で、ICTセクターは依然として経済の重要な部分であり、特にこのセクターに属する通信業界は近年活況を呈しているとの見解を示しました。さらに当局は、以前から業界でトップシェアを獲得しているSafaricom社が、2019年には通信業界の総収入の86%を占めたとも発表しています。

滞在経験のある方はお判りいただけるかと思いますが、ケニアでは生活の様々な場面でICTが活用されており、そのため大量にデータなどが消費される傾向にあり、実際にそれは今年3月にKNBSの発表した別の調査でも、ケニア人は平均的に収入の大半を通信に費やしているとの記載があります。また、Safaricom社の平均的な顧客は1ヶ月あたり最大1GBものデータを使用しているというデータもあり、ケニア人が通信に盛んにお金を費やしていることは統計にも現れています。

今回発表された経済調査レポートによると、ケニアの通信事業者は2019年に27億ドル(KES 2910億)もの収入を獲得し、前年から7.5%の増加を記録しました。そこで、そのうちSafaricom社の内訳はその86%にあたる2.3億ドル(KES 251億)を占め、引き続き業界トップシェアを誇る結果となっています。

さらに、総収入の14%を占めているその他の通信会社の収入が合計約3億7,100万ドル(KES 399億)に相当するのに対し、Safaricom社はモバイルデータだけで3億3,500万ドル(KES 360億)を占め、その一強ぶりが示されています。KNBSによるデータは2015年にまで遡り、Safaricom社は2016年には総収入の84%、2017年には87%を占めていることから、その一強ぶりは以前から引き続き維持されているもののようです。

記事には、以前からSafaricom社はケニアの通信業界をリードするようになるだろうとの見解があったものの、実際に現在は他社を大きく引き離す形で業界内で巨大なシェアを誇る企業となっていると、驚く姿勢が示されています。また、記事では同社が業界を独り占めしていることは国の長期的な通信業界の歴史に対してはマイナスの影響を与える恐れもあると、懸念が示されています。

今後もICT活用の流れの継続が予想されることから、通信業界はさらなる拡大が見込まれます。今後もSafaricom社が引き続きシェアを獲得するのか、それとも現在の一強体制に台頭してくる企業が現れるのか、今後の業界の動向に注目です。

関連記事には以前アフリカの通信業界に関する話題をご紹介した面白記事の投稿を集めましたので、こちらもぜひお読みください!

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