目次
みなさんこんにちは。
今週の記事をお届けします。
アフリカでのコロナ関連の取り組みももちろんですが、いくつかの市場でのビジネスの機会や、今アフリカで起きているビジネスでの変化、そしてこれまでの流れなどに関しての情報など満載なものを選びました。
どうぞお楽しみください!
また来週もご期待を!
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記事1:『AfCFTA creates business support locations in 10 African nations』
記事リンク:https://www.jbklutse.com/afcfta-business-locations/
内容と背景:
今日はAfCFTAの実現に向け様々な関係者が力を合わせて取り組んでいく機運がますます高まっており、今回の記事ではそれをAfCFTAの事務所だけでなく、様々な国に地域事務所を設置することでサポートするとう動きをご紹介します。
アフリカ大陸のテクノロジー界隈の情報を発信することやビジネスサポートをすることを主な役割として定めている、ATCG(The African Tech and Creative Groups)が、アフリカ大陸自由貿易圏(AfCFTA)の促進・準備、ローンチのため、AfCFTAの事務所と組み、10の国と地域に準備のためのビジネスサポートサービスをアフリカ内のナイジェリアやルワンダ、ガーナ、ケニア、ザンビア、南アフリカ、アルジェリア、ジンバブエ、ガンビア、ウガンダなど、アフリカでも有名なCcHubやiHubなどに代表されるテクノロジーハブなどが活動している10の拠点に置くことにしました。ここではアフリカでビジネスを行う際に皆が経験する様々な課題に対する働きかけや情報を共有するなど、アントレプレナーを支援するためのイノベーションとパートナーシップなどの事業をアフリカ全土に拡大することが目的です。
今後アフリカで生まれる新しい企業やサービスは同じ困難は繰り返さないよう、今こそアフリカ大陸が一つとなって、そのノウハウを共有していく必要がありますね。
今後の動向にも期待です。
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関連記事:
- 「The African Tech and Creative Groups」 – Link
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記事2:『Africa’s Mixed Record on Keeping Up With UN Goals』
内容と背景:
2030年の達成が目標とされているSDGsですが、今年でもうすでに2020年となりました。残りの10年を国連は、”Decade of action”「行動の10年」と題し、目標達成に向かって取り組みのスピードを速め、規模を拡大しなければならないと各国に後押ししています。今回シェアする記事では、この持続可能な開発目標の達成に向けた「行動の10年」をアフリカ諸国はどのように戦うのか、ということについて説明しているものです。
この記事の本文では、アフリカのSDGs達成率に比例して、ある一つの特徴があるという気付きについて述べています。SDDs達成におけるランキングで上位にいる国は、同様に政治的、経済的変革およびガバナンスのパフォーマンスの面でも優れているというデータが出ているようです。反対に、SDGsのアフリカ最下位にランクインしている国は、内戦などの理由から、経済的な変革が進んでいない地域であるということが判断できるようです。また、優れたガバナンスと高いレベルの政治的変革ではなく、優れたガバナンスと経済的変革の組み合わせこそが、SDGsへのより高いレベルの進展に貢献しているということが書かれています。
今回の評価は、Bertelsmann Stiftungと言う、社会を「政治的境界を超えて見る未来」を一つのテーマに様々な社会開発系のプロジェクトを手掛けているドイツの団体で、彼らは今回の記事にもあるように近くSDGsの進行度合いを様々な観点・分野から調査したレポートを発表する予定のようです。もっと詳細を知りたいと言う方、またそれぞれの国のパフォーマンスがきになる方は是非楽しみにしていてください!
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記事3:『Breaking: Kenya Government Allows Use of Balloons To Enhance Internet Connectivity』
記事リンク:https://gadgets-africa.com/2020/03/23/kenya-government-project-loon-approval/
内容と背景:
世の中リモートワークやオンラインでの活動がますます増える中で今回は、ケニアでのインターネット接続の課題を解決に向けて取り組まれている、Alphabet社(Google)のLoon Projectと言う取り組みついてご紹介します。
Balloonからきているように、気球を使ってインターネットへの接続を可能にすると言うのが今回のプロジェクトの簡単な概要。2017年8月にケニアの農村部でテストを行う計画であることを発表してから2年、2019年にはTelkom Kenyaと提携し実際にテストを行った。当時は様々な問題に直面したものの、今回のコロナウィルスの影響もあり、改めてケニアのUhuru大統領が今回行った記者会見でLoonを活用して農村部にインターネットを提供する計画があることを発表したのです。
この気球を使ったインターネットの供給方法はいたってシンプルかつ明快です。記事では、この気球がどのように遠隔地にインターネットを供給するのかイメージしやすいイラストで示しています。ぜひ、記事をご覧ください。
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関連記事:
- 「Telkom, Google Loon Get Approval To Launch 4G Station Balloon In Kenya」 – Link
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記事4:『ECOWAS to invest $36 million in electricity interconnection in West Africa』
内容と背景:
次に西アフリカでの電力供給に関する取り組みをご紹介します。2011年に国連事務総長により提起された万人のための持続可能エネルギー(SE4All)イニシアチブでは2024年までに達成すべき3つの目標として、現代のエネルギーサービスへの普遍的なアクセスの確保、エネルギー効率における向上率の倍増、そして再生可能エネルギーのシェアが挙げられています。そんな中、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)では今年3月にマリの首都バマコで開かれた会議にて域内のブルキナファソ、コートジボワール、ギニア、リベリア、マリ、シエラレオネの6カ国が電力相互接続ラインと新しい発電所の建設を計画していると発表しました。さらにECOWASで電力相互接続を担当する顧問によると、計画期間は2019年から2033年までであり、期間中に計画されている総投資は約3,600万ドルにものぼると述べられています。
記事ではとある専門家の言葉を紹介し、西アフリカ地域の電力へのアクセス率は世界で最も低く、総人口の42%、農村住民の8%のみがグリッドによるサービスを享受しており、エネルギーの脆弱性、不安定な石油価格、信頼性の低いシステムに直面していると解説されています。その上で、今後数年間で人口の急激な増加(年間約2.5%)、都市化、経済発展に起因するエネルギー需要の拡大が見込まれる西アフリカでは、電力へのアクセス率を向上させるだけでなく、潜在的な再生可能エネルギー資源の活用など気候変動に対する取り組みも重要となってくると指摘しています。
巨大な投資をもって西アフリカが地方経済や社会開発にも大きな影響を及ぼすエネルギー貧困を克服することができるのか、今後の動向に注目です。
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記事5:『DRC is new hunting ground for Kenyan corporates seeking acquisitions, mergers』
内容と背景:
次にこちらはコンゴ民主共和国(DRC)が近年新たな投資先として注目されている動きに関して述べられている記事をご紹介します。
DRCは昨年末に東アフリカ共同体(EAC)への加入を正式に申請し、その存在感を強めてきています。実際、DRCは世界で最も資源に恵まれた国とも言われ、その8500万人にも及ぶ潜在的な消費者、豊富な鉱物資源、肥沃な農地、さら今後見込まれる政治体制の改善を考えると大きなポテンシャルを有していると言えます。
記事ではDRCの銀行業や保険などの産業の普及率の低さに着目したケニアの進出が進んでいることを特に紹介しています。特にケニアのKCB銀行やEquity銀行がとても積極的にこの動きを活発化察せており、それ以外にも自然資源の分野でも欧米の企業の進出が進んでいるとも書いている。。
記事によると、世界銀行もDRCが今後その不安定な政治体制を克服しガバナンスを強化すれば、アフリカ大陸で最も豊かな経済の1つとなりアフリカ大陸の成長の原動力となる可能性を秘めていると述べています。今後、DRCがそのポテンシャルを発揮し投資を呼び込むことができるのか、周辺諸国の動きにも注目です。
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関連記事:
- 「DRC IS THE NEW HUNTING GROUND FOR KENYAN CORPORATES」 – Link
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記事6:『Blockchain Africa Conference shows continent is enthusiastic about new technology』
内容と背景:
こちらはアフリカで近年注目されるブロックチェーンに関する記事です。記事によると先日開かれたブロックチェーンアフリカ会議にてブロックチェーンが大陸に提供できるソリューションや課題について議論が成されたとのこと。そこで記事ではアフリカ経済の発展におけるブロックチェーンの可能性について解説されています。
記事ではジンバブエのスタートアップであるFlexFinTx社のCEO、Mapunda氏の言葉を用い、アフリカでは他の地域と比べ法制度が整っていないが故に、テクノロジーへの適応が容易であると述べられています。モバイルマネーの普及やWhatsAppの普及事例を用い、それらのサービスがアフリカの直面していたような課題を解決することに一役になっていることから、ブロックチェーンの貿易など様々な産業での活用によって、それにかかる時間の短縮や正確性など信頼性が高まることで、アフリカの人々の生活の質の向上をもたらすのは間違いないとも述べられています。
関連記事には文末で少し触れられているForbes社のNishan Degnarain氏による洞察に関する記事を載せました。COVID-19感染拡大に対してブロックチェーンがどのように医療サプライチェーンの改善に役立ちうるか、とてもタイムリーな内容となっておりますので、ご関心があればこちらもぜひお読みください!
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関連記事:
- 「5 ways blockchain can unlock medical supply chain for coronavirus」- Link
- 「The Blockchain Africa Participants Optimistic about Continent Becoming Center of Progress」 – Link
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記事7:『Africa Intelligent Pipeline Pigging Market to 2027 – Country Analysis and Forecasts by Technology ; Application ; End-users』
内容と背景:
今後多くのインフラ関係の開発事業が増えていく中で、特に管を使うような、ガス事業や水道などを中心とした事業にはそれらの管の管理、メンテナンスなどは重要になってきます。また、毎回のメンテナンスなどのたびに作業を中断するのではなく、それらのサービスを展開しつつ点検を行うことはさらに求められることでしょう。
そんな中で今回はこの分野でのアフリカでの可能性を書いた有料のレポートを簡単にご紹介します。2018年時点でこの分野の市場は約1279万ドル(約12億円)、2027年には2倍近く(約2,537万ドル、約25億円)になるという調査結果をこちらのレポートでは共有するとともに、各国の同市場での可能性を分析しています。
ニッチな分野かもしれませんが、この分野での高い技術を持っている企業にとっては面白いレポートでしょう。
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関連記事:
- 「Africa Intelligent Pipeline Pigging Market to 2027 – Country Analysis and Forecasts by Technology ; Application ; End-users」 – Link 1, Link 2
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記事8:『#EachforEqual: These Are The Top African Women To Watch In Bitcoin And Blockchain』
記事リンク:https://weetracker.com/2020/03/19/10-african-women-in-blockchain/
内容と背景:
記事6でも触れさせていただいたように、みなさんビットコインやブロックチェーンが近年アフリカのデジタルエコシステムにおいて新たな波を引き起こし多くの起業家やイノベーターを生み出しているのはご存知かと思いますが、こちらはその2つの分野で活躍するアフリカの代表的な女性プレイヤーを紹介している記事です。
記事では10名の女性プレイヤーが紹介されており、南アフリカやナイジェリアからの紹介が多いことが目立ちます。彼女たちは、ブロックチェーンを活用して他に同技術を活用する女性が集まる機会を作ったり、教育の分野、アフリカの課題解決に活用できるブロックチェーンやビットコインの教育、ビジネス面では、顧客の抱える問題の解決など、様々なシーンでの同技術の活用に取り組んでいる。関連記事には近年のビットコインやブロックチェーンのアフリカ全体での動向に関するものを集めましたので、ご関心のある方はぜひお読みください!
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関連記事:
- 「Nigeria Tops In Crypto But Which Country Is Leading Blockchain Adoption In Africa?」- Link
- 「Bitcoin Is More Popular In Nigeria & South Africa Than Anywhere Else In The World」- Link
- 「Bitcoin Interest in Africa Booming as Nigeria, South Africa Top Google Trends」- Link
- 「The Good, The Bad, And The Ugly – Africa’s Checkered History With Blockchain And Cryptocurrency」- Link
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記事9:『One of Nigeria’s biggest banks, GTBank is restructuring to take on the fintech industry』
内容と背景:
Fintech界隈に関する動きはこちらの記事でも何度も取り上げてきましたが、今回はナイジェリアでの大きな動きをご紹介します。
ナイジェリアでも大きな銀行業を行っているFirst BankとGuarantee Trust Bank (GTBank)が構造改革を行おうとしているもの。ナイジェリアでは2010年に金融業社に対し、金融業以外の取り組みを分離するか、あるいはホールディングスタイプの構造にし、主事業ではない事業にも取り組むという選択が迫られたようで、上記の2社もそれぞれの選択をしたようです。しかし、Fintechの関連の事業、市場が大きくなってきたことから今回、銀行業界があまり魅力的でなくなってきているのに対し、Fintechや電子支払いサービスを提供している企業の市場での評価が高まっていることに目をつけ、同分野に参入するために様々なリフォームなどに取り組んでいくというものです。
様々なところで金融業の産業構図・構造に大きな影響を及ぼすと言われてきたFintech事業が早速アフリカでもその影響力を見せつけようとしています。これまでの伝統的な金融業界とこの新しいFintechとの関係性は今後も楽しみなものです。
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記事10:『An African Ride-Hailing Timeline』
内容と背景:
次にアフリカ市場で普及する配車サービスの近年のトレンドを抑えた記事をご紹介します。
アフリカでは2013年に8月にUber社が南アフリカのヨハネスブルグで初の配車サービスの展開を開始して以来現在に至るまで、多くの配車サービスが流通してきました。一度アフリカに行かれたことのある方でしたら、UberやTaxifyなどは利用されたことのある方も多いのではないかと思います。
こちらの記事では2013年から時系列ごとにそのプレイヤーの変遷が分析されているだけでなく、スマートフォンの普及や便利な支払いシステムの台頭など、近年のトレンドやこの市場に対する期待など様々な角度から市場をみています。安価な公共交通機関やインターネット接続の必要性などがの障壁や競合となる事項などもある中で、それぞれの都市における交通関連事業の都市構造の複雑さなどの点から複数都市でサービスを展開している複数社を除いてまだ小規模での展開が中心となっていることにも触れています。
世界各国でこのようなサービスが展開される中で、アフリカでのサービスの拡大も例外ではないです。また、アフリカの都市の複雑な構造の理解が今後のサービスの展開、拡大に必要なだけに、とても面白い市場ともなりそうです。
合わせて、一度紹介しております、アフリカの複雑な都市構造を捉えようとしている企業の事業に関して紹介している以下の記事もお楽しみください。
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関連記事:
- 「Google, Toyota Tsusho invest in WhereIsMyTransport to map transport in emerging cities」 – Link
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記事11:『Rwanda launches satellite to connect schools in rural area to internet』
記事リンク:https://www.legit.ng/1315681-rwanda-launches-satellite-connect-schools-rural-area-internet.html
内容と背景:
記事3にもありましたように、国民のインターネットへの接続を実現する取り組みはアフリカの政府にとって共通した課題の一つでもあります。ケニアではLoonを活用したソリューションを採用しますが、ルワンダでは衛星を活用したインターネットへの接続を実現しようと取り組んでいます。アフリカの多くの国では都市部から離れた地域や、農村部などではインフラがいまだに整っていない地域も多く、広がっている都市間でのデジタル格差を解決することが必要であり、取り組まれています。
ルワンダでは3月21日からロックダウンを開始し、学校も閉められてしまっていますが、インターネットを利用して、授業が受けられるようにする取り組みを開始するそうです。では、ルワンダがどのようにして農村地にも安定したインターネットを供給するよう環境を整えるのか、ニュータイムス紙は、ルワンダ政府とイギリスに拠点を置く企業OneWebが共同で打ち上げたこの衛星は、3月25日にフランス領ギアナの大西洋岸の宇宙港から軌道に送られたと報告しています。
記事の中にはロケットのような容貌の実際の衛星の写真も掲載されています。ぜひ記事の写真をご覧ください。今後のルワンダをはじめとしたアフリカ諸国の動向も見逃せません。
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記事12:『The East African Community’s First Constitution』
記事リンク:https://www.borgenmagazine.com/east-african-communitys-first-constitution/
内容と背景:
これまでも何度か取り扱っていますが、アフリカ全体のアフリカ大陸貿易圏を筆頭に、地域ごとのインテグレーションがさらに進んでいます。その中で今回は東アフリカから新たな動きを。
ルワンダ、ケニア、タンザニア、ウガンダ、ブルンジ、南スーダンにより結成される東アフリカ共同体では、それぞれの国の地域統合を目指し、関税同盟、共通市場、通貨統合、政治統合に向けた活動を実施しており、1月下旬、東アフリカ共同体の6つの構成国の代表がブルンジで会合し、最初の正式な憲法の起草に関する協議を行いました。2023年に新憲法を施行する予定とし、草案は2021年末までに完成する予定ということです。
東アフリカ共同体とEUなどの欧州連合との比較すると、お互いに共通市場と関税同盟に対する目標は同じなのですが、東アフリカ共同体はその主たる目的を、政治的統合として重要視しているところがポイントとなります。
これまでもいくつか設定されたタイムライン通りに進まないと言うことがあっただけに、今回設定されたタイムライン通りに進められるかに注目したいところです。
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記事13:『East Africa’s Largest Telco Now Fully Owns M-Pesa, Africa’s Biggest Mobile Money Platform』
記事リンク:https://weetracker.com/2020/04/06/m-pesa-acquisition-safaricom-vodacom/
内容と背景:
東アフリカ内最大のケニアの携帯会社サファリコムが、親会社である南アフリカのボーダコムと手を組み、同じく東アフリカ最大のモバイルマネープラットフォームであるM-Pesaを買収しました。(Mpesaのパイロットプロジェクトは2007年に始まり、イギリスからの支援や資金を得ながら事業を進め、長年イギリスのボーダフォンの傘下にあった。)
2007年にケニアで台頭したM-pesaは、東アフリカ全体にシェアを広げ、エジプトや西アフリカまで進出し、現在、利用者数は4000万人に到達しました。この4000万人の利用者のうち、スマートフォンを利用している25パーセントにとどまっているようですが、アフリカでのスマートフォンの利用者数は年間10パーセントのペースで増えてきており市場が拡大していることから、この分野でM-Pesaの存在を大きくすることは期待されます。
また多くの同様のサービスを提供する携帯通信企業やそのほかの企業が増えていること、そして、今回のような事態でも証明されたように、さらには様々な国が進めるcashless社会の実現においても重要と捉えたのではないかと想像されます。こういったスマートフォンの普及率の増加や金融サービスの進化など、急速に進むアフリカの成長の中で、改めて強力なアフリカ企業の傘下になった今後のM-pesaの発展にも期待です。
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関連記事:
- 「4000万人が使うアフリカのモバイル決済「M-Pesa」が成長を加速」 – Link
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記事14:『WHO Africa hosts hackathons, offers seed funds to fight COVID-19』
記事リンク:https://techcrunch.com/2020/04/06/who-africa-hosts-hackathons-offers-seed-funds-to-fight-covid-19/
内容と背景:
WHOアフリカがバーチャルハッカソンイベント※を主催し、COVID-19と戦うためのシードファンドを提供しました。これは、3月に大陸で急上昇し始めたCOVID-19の蔓延と悪影響を抑制するために、技術的アプリケーションをアフリカに特化して促すことを目的としています。
ファイナリストには、シード資金として2万ドルを提供します。
優勝チームは、ガーナの起業家で、モバイルアプリまたはUSSDコードを介して操作可能なスクリーニングツールのコンセプトを開発しました。これは、COVID-19テストケースをマッピングし、リスクに応じてそれらを分類し、対応を計画するために国家当局にデータを提供するものです。
この記事の中では、WHOの取り組みだけでなく、アフリカの現地企業の様々な取り組みも同様に紹介されています。例えば、ガーナとケニアの中央銀行が公共医療ツールとしてモバイルマネーを利用し、決済を全て現金からシフトする手段を採用したり、アフリカで展開するオンライン販売企業のジュミアはアフリカの政府にラストマイル配送ネットワークを利用して医療施設や労働者に物資を配布することを提案しました。アフリカ大陸、企業が一体となって、この緊急事態に打勝とうとする新しいアイデアがたくさん生まれているようです。
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※ハッカソン:hackathons (ソフトウェアのエンジニアリングを指す“ハック”(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた米IT業界発祥の造語で、プログラマーやデザイナーから成る複数の参加チームが、マラソンのように、数時間から数日間の与えられた時間を徹してプログラミングに没頭し、アイデアや成果を競い合う開発イベントのことをいいます。)
Weblioの「ハッカソン」の解説より引用
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記事15:『Ethiopia opens up its mobile cash』
記事リンク:https://www.standardmedia.co.ke/business/article/2001366697/ethiopia-opens-up-its-mobile-cash
内容と背景:
エチオピアでは近年経済環境のリフォームが行われています。特にその中で注目されているのが、これまで多くの分野・場面で「行政中心」の取り組みから「民間中心」「民間主導」への移行です。
そんな中で今回は電子通貨分野の民間への開放についてです。まだ外国籍のビジネスマンの参入まではいきませんが、今回は最低限度額(約160万ドル、約1億6千万円)はあるものの、民間部門のモバイルマネーサービスプロバイダーに対してこの分野への参入を許可しました。また、参入に際していくつかの決まりもありますが、民間の参入が少しでも進むことが期待されます。
全国民の60〜70%が現在の金融サービスを活用していないという現状にあって今回の動きは必要なものとも想像されると同時に、自国民の参入に限ることで、現在多くのアフリカ諸国で成長著しい企業のすぐの参入を牽制し、自国のソリューションの成長を促すことが期待されます。
アフリカのこの分野での勢力構図にも影響がありそうで楽しみな動きです。
関連記事で共有しましたリンクにはより詳しく述べられていますので是非こちらもお楽しみください。
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関連記事:
- 「Ethiopia is opening up its mobile money market to new players」 – Link
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記事16:『Startups, Apply For The GSMA Innovation Fund & You Could Pocket US$120k-US$300k』
内容と背景:
携帯通信事業者の業界団体であるGSMAが、モバイルインターネット採用率やデジタルインクルーし鼻ティーを高めることに取り組むためのイノベーションファンドを設立したのに際し、アフリカとアジアのスタートアップに対し同ファンドへの応募の募集を開始するようです。
4月末の情報公開のため、現在はまだ詳細の情報はありませんが、ホームページに登録することで最新情報が届くようです。
10万〜25万ポンド(約1350万〜3375万円)相当のサポートが得られるだけにアイディアをお持ちのスタートアップは是非応募したいものです!
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関連記事:
- 「GSMA Innovation Fund for Mobile Internet Adoption and Digital Inclusion」 – Link
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記事17:『Solving Africa’s infrastructure paradox』
内容と背景:
アフリカの多くの国でインフラの開発は一つの課題と認識されています。そこには道路などのインフラだけでなく、電気や水道、そして場所によっては鉄道なども含まれています。McKinsey社の調査によると、これらの課題の一番の問題は、これらのインフラ事業への資金の流入の少なさがあるようです。もちろん年々この分野に入ってくる資金は増加しておりますが、企画されたプロジェクトの80%はフィジビリティー、そしてビジネスプランの段階で頓挫することが多いようです。
今回のMcKinsey社の記事では、この分野で行われている投資額の推移や傾向に目を向けデータを共有すると同時に、それらの資金の出先、そして最終的な使われ方などをもグラフなどを活用して示されている。しかし、この分野各国の進出、特に中国とインドの著しい進出とその貢献額の増加の反面、対GDPへの負債額の割合が2012年当初の35%から50%を超えるまでになったことなども指摘している。そしてそれぞれのプロジェクトが企画され、実際に資金がつくまでを6つのステージに分割した結果、最後のステージにいくつくのは全体の10%ほどだとも指摘している。このような結果に至っている理由も説明し、中長期的計画の少なさやフィジビリティスタディー・ビジネスプランの不完全さ、ライセンスの取得、リスクマネジメント面で合意に達しないことなどをあげている。
インフラ開発関連の事業を行っている皆さんにはきっと面白い記事でしょう。ぜひ読んでみてください。
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記事18:『Africa’s power industry – insights in 2020』
内容と背景:
先ほどインフラ関係の記事を紹介しましたが、今回はその中でも特に電力業界の情報を中心に伝えている記事をご紹介します。現在、全世界での無電化のうち2/3はアフリカにいると言われています。そして今後のアフリカの将来を占うという意味でも、これにあたる約6億人の2020年代でのより大きな割合での電化が大きな意味合いを持つことになりそうだ。
記事では今後10年間のうちに多くの投資が必要になることに加え、電化を実現する上で課題になってくる、インフラの整備の必要性、そして現在の課題として、計測の段階で多くの損失があることなどにも触れている。現在52%の電化率のうち、都市部と農村部での電化率のギャップがとても大きいようで、前者が84%なのに対し、後者は29%と、2030年までの全電化を多くの政府が目指している中で課題が多いことに触れている。
しかし課題だけでなく、この分野への投資が集まっていることにも触れるとともに、USAIDや国連機関、世界銀行など様々な機関がこの分野でのプログラムのサポートを行っており、2030年までの300万人以上、10万GW以上の電力供給を実現するプロジェクトが行われる予定とも共有している。また、農村部と都市部での電力供給にも特徴があり、農村部ではオフグリッドを中心としたものになることが予想されるのに対し、都市部では引き続き電線網を使った電化が進むだろうとも話している。そして この分野での中国勢の進出にも触れ、スマートメーターなどを安価で提供していることで大きなアドバンテージを他国に対して築いているとし、欧米諸国との競争力も増していくだろうとしている。
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記事19:『Google is now publishing coronavirus mobility reports, feeding off users’ location history』
内容と背景:
こちらアフリカだけではないのですが、今回のコロナウィルス関係で各国が外出禁止などを進めている中で、そして日本でも外出の自粛が行われている中で、たびたび言われている人との接触率を極力減らすということ。グーグル社が「COVID-19 Community Mobility Report」と題し、各人が自ら国の中での行動率を確かめることのできるレポートを出しているというニュースです。
日本を調べた場合、日本全体はもちろんのこと、各都道府県での様子も見ることができ、「商業・娯楽施設」「食料品店」「公園」「駅」「職場」「住宅地」の6つの行動が起こりうる場所でのモビリティーを調査しているます。
今実際に施行されている様々な取り組みの成果などを知りたい方には面白いデータになるのではないでしょうか?
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関連記事:
- 「COVID-19 Community Mobility Reports」 – Link
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