目次
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みなさま、こんばんは!
本日のタイトルを見て既にお気づきになられた方もいらっしゃるかと思いますが、実は面白記事としての投稿は150回目の投稿となる本日で最後となります。
来週月曜日より、面白記事はリニューアルをしてお届けいたします!
更新内容は現在と変わらず、アフリカのビジネス環境などに関する記事を毎日ご紹介していきますので、引き続き応援の程よろしくお願いいたします。
さて、最終盤となる本日の面白記事では、アフリカの物流および貿易分野にまつわる記事として、アフリカにおける違法な資本の流出をテーマに国連貿易開発会議(UNCTAD)による最新の年次報告書を紹介している記事を共有させていただきます。
奮ってお読みください!
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記事:「国連の発表;アフリカが15年間で合計8,360億ドルに及ぶ違法な資本流出を記録」
「UN: Africa lost $800B in illegal transfers in recent years」
記事リンク:
https://www.khon2.com/international/un-africa-lost-800b-in-illegal-transfers-in-recent-years/
内容と背景:
金曜日は貿易および物流関連の話題をお届けする日ということで、本日はアフリカ大陸における違法な資本流出をテーマにした記事をご紹介いたします。
記事によると、先週の国連貿易開発会議(以下:UNCTAD)はアフリカの経済発展に関する最新の年次報告書をもとに、国境を超えた違法な資産の流れを議論の焦点に当てて開かれました。
国連は2000年から2015年までの15年間でアフリカからの資本の違法な流出は合計8,360億ドルに及び、その多くは金、ダイヤモンド、プラチナなどの高価値商品の流出に関係していると推定しているいます。このことからお判り頂ける通り、アフリカ大陸では違法な資本の流出につながる物流網や資金の流れの不透明さが貿易面での課題の一つとなっています。
UNCTADによると、15年間のうちアフリカからの違法な資本流出が最大であったのが、総額が400億ドルに及んだ2015年でした。商品別では総額の4分の3を金が占め、ダイヤモンドとプラチナが続く結果となっています。
また国別では、ナイジェリア、エジプト、南アフリカの3カ国からの違法な資本流出が2013年から2015年までの3年間で年間全体の5分の4以上を占め、ナイジェリアだけでその半分近くを占める結果となっています。
同じく2013年から2015年にかけてアフリカが受けた政府開発援助と外国直接投資の合計額は年間平均1,020億ドルであるのに対し、UNCTADの報告書によると同じ3年間におけるアフリカからの違法な資本の流出は年間平均890億ドル近くに及ぶとされています。
上記のデータからお判り頂ける通り、アフリカにおける年間の違法な資本流出額は、政府開発援助や外国直接投資を合わせた額に匹敵するものであり、これらの違法な資本流出を取り締まれば、アフリカ諸国が医療や教育、またインフラへ投資を行うための資本を維持するのに役立つ可能性があります。
UNCTADは、アフリカ諸国らは国際税制を改革するのに十分な努力を見せておらず、地方の司法当局も脱税を防止する適切なツールを欠いていると述べています。
これまで面白記事で物流セクターの話題を取り扱う際、道路や鉄道などインフラの未整備が大きな課題の一つであると紹介することが多くありましたが、今回扱ったように、国の法整備の不十分さも課題の一つと言えます。
関連記事には記事の中で紹介されているUNCTADによる最新の年次報告書を載せていますので、ご関心のある方はぜひ合わせてお読みください。
関連記事:
- 「Tackling Illicit Financial Flows for Sustainable Development in Africa」–Link
- 「アフリカの医療課題解決のための官民連携(面白記事 Vol. 61)」–Link
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