アフリカ、単一航空市場へ新たなる一歩を踏み出す（アジェンダ2063シリーズ　第二弾）【Pick-Up! アフリカ Vol. 63：2022年12月17日配信】

こんにちは！Pick-Up!アフリカです。

アジェンダ2063に関して記事にしていくアジェンダ2063シリーズ！

第二回は、物流と貿易から、アフリカの目指す単一航空についてご紹介します。

アジェンダ2063の概要について詳しく知りたい方はこちら↓

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元記事：

https://skift.com/blog/african-airlines-take-new-steps-towards-open-skies-vision/

African Airlines Take New Steps Towards Open Skies Vision

「アフリカ航空会社は単一航空市場に向けて新たな一歩を踏み出した」

先日投稿したこちらの記事では、アジェンダ2063の「15の旗艦プロジェクト」の一つである「アフリカ統合高速鉄道ネットワーク」について、その進捗と課題について紹介しました。今回は、「15の旗艦プロジェクト」の中から、「アフリカの単一航空市場（SAATM）の創設」の進捗についてご紹介します。

アジェンダ2063では、国境を越えた移動手段のための高速鉄道建設に加えて、アフリカに単一の航空輸送市場を創設することを目指しています。航空輸送市場が統一されることにより、アフリカ各国を結びつける作用があります。また、交通量を増やし、雇用を増やすことによって、アフリカの経済発展を促進しようとする狙いがあります。

SAATM（The Single African Air Transport Market）は2018年に設立されており、“SAATM Project Implementation Pilot”と呼ばれるプロジェクトが2022年11月14日から開始されました。このプロジェクトでは、プロジェクト参加国の航空会社に無条件での航空市場開放が求められており、これにより航空市場の統合への一歩が進められています。

アフリカの80%（正確には70％）に当たる、35カ国が、このプロジェクトに署名しており、その中でも17カ国がこのプロジェクトの試験的導入に参加予定とされています。その17カ国は以下の国々とも共有されています。ケニア、エチオピア、ルワンダ、南アフリカ、カーボベルデ、コートジボワール、カメルーン、ガーナ、モロッコ、モザンビーク、ナミビア、ナイジェリア、セネガル、トーゴ、ザンビア、ニジェール、ガボン。

現在、ケニア航空が12月11日から、ガーナセネガル間で法人旅行向けの新路線を目指していると報道されているとのことです。この取り組みは、今月始めに南アフリカ航空とケニア航空との間で発表された、アフリカ大陸規模の新しい航空会社設立に向けた取り組みの一環のうちの一つの取り組みとなるようです。この南アフリカ航空とケニア航空の間の長期的なビジネス関係事業案には、移住政策や貿易特権なども含まれているようです。

このプロジェクトは、上記で述べたようにアフリカの経済発展を促進するだろうと期待されています。プロジェクトによって、42億ドルの国内総生産（GDP）、60万人の新規雇用、運賃27％削減、国連の持続可能な開発目標への貢献が見込まれるとのことです。

一方、一部のメディアからはプロジェクトに対する不満も生じています。ガーディアンナイジェリアは、アフリカ内でより大きな国や航空会社に利益が集中するのではないかと懸念しています。また、ナイジェリアでは、新しい国の航空会社を設立する計画があり、この取り組みにうまく噛み合うのではないかとの期待があるものの、既存の航空会社からは自分たちが無視されており、知らないところで政府高官が民間部門のことを考えず政策に調印しているとして、不満などが噴出している旨がこちらの記事内で共有されています。

また、こちらの記事では、アメリカ合衆国運輸省（USDOT）のアメリカ連邦航空局（FAA）によって作成された安全評価プログラムによって、ルワンダの航空レベルがカテゴリー1に認定されたことが書かれています。カテゴリー1に所属することは、国際航空機関（ICAO）が定めた基準により国際的に安全であると評価されたことを意味します。これにより、ルワンダはアメリカの航空会社とコードシェア契約を締結することができるということです。

このように、アジェンダ2063のプロジェクトの一つである「アフリカの単一航空市場（SAATM）の創設」は進められており、今後のアフリカ域内での航空市場に期待が寄せられます。また、アフリカの航空会社が国際的にも認められれば、アフリカ域内だけではなく、域外にも拡大していく可能性があると考えられます。航空市場の発展に注目が集まります。

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