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ケニアのスタートアップ企業、アフリカ全土で質の高い手頃な教育を受けるための事業で140万ドルを調達
Kenya’s Kidato Raises $1.4m to Take Quality and Affordable Education Across Africa
内容と背景:
本日はケニアの教育系スタートアップに関して書かれた記事をご紹介します。
2020年に設立したケニアの教育テクノロジースタートアップ企業(Kidato)が140万ドルの資金調達をしました。このスタートアップ企業は、Zoomを中心に構築されたオンラインプラットフォームを活用して4歳〜18歳までの子どもを対象としたオンラインアカデミッククラスと放課後クラスを提供しています。
今回ご紹介している記事では、現在の教育制度の課題点を「公立校の過密化」・「私立学校での高額な授業料」などであると問題視しています。この新たなスタートアップ企業はこれらの課題を解決するためのソリューションを提供しているということです。
例えば、アフリカの公立学校では、教師1人に対して35名の生徒を受け持っている場合が一般的ですが、一部の国では1人の教員で50名以上の生徒を担当しているケースがあります。
また、私立学校では一人当たりの教員が受け持つ生徒の人数は、20名程度と少なくなっているものの、学費が非常に高額であるということから、質の高い教育を子どもに受けさせたいと思う収入の少ない保護者にとって敷居の高いものになっているということです。
そこで今回のKidatoの提供するオンラインのクラスでは、教員が生徒に質の高い指導ができるように、一人当たりの教員に対し、5〜8名の生徒が配置されている他、平均的な私立の学校よりも手頃な価格であるということが人気になっています。
実際にこのスタートアップのプラットフォームには現在、約730名の学生と1427名の保護者が登録しているようです。
このプラットフォームでは、それぞれの生徒が違った形で登録しており、フルタイムの生徒や放課後のクラスにだけ登録している生徒もいるようです。中でも放課後クラスのコンテンツが充実しているという点が特に注目されているようです、チェス・コーディング・アート・音楽・スポーツ・ディベートなどのコースが1レッスンあたり5ドルで受講できるという点がその魅力の一つの要因となっているです。
アフリカの公立学校では、絵の具や粘土などの材料を一人一人の子どもに配ってアートの授業を行うという金銭的な余裕がない他、美術に特化した知識を有している教員が少ないなどとという理由から、美術教育が進んでいないという現状があります。
そこで放課後に安価な授業料で、アートや音楽など情操教育に関する内容が学べるオンラインコンテンツは、このスタートアップ企業がターゲットとしている中間所得層のニーズに合致するように感じました。
このように、学校教育の代替手段としてこのオンラインプラットフォームを選択するという方法だけではなく、放課後活動を取り入れるという選択ができるところも魅力なようです。
新型コロナウイルスの影響によりどの国でも導入され始めているオンライン教育ですが、アフリカでは放課後活動の一環や、学校システムの課題を解決する一助となるソリューションとなっているということが理解できます。現在はインフラ環境を比較的整えることのできる中間所得層を対象としているようですが、より多くの層に広がっていくことを期待して、引き続き動向を見ていきたいと思います。
関連・参考記事:
- Kenyan edtech Kidato secures $1.4-million in seed funding – Link
- Too few teachers and resources hindering students in sub-Saharan Africa – UN – Link
- Art Education and Its Impacts On Art Industry in Africa – Link
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