ケニア、5G提供へ。アフリカでは2カ国目!

英題:Kenya becomes the second African country to roll out 5G

記事リンク:https://finance.yahoo.com/finance/news/kenya-becomes-second-african-country-085036925.html

内容と背景:

これまでアフリカのネットワーク環境が脆弱である様子をお届けしてきましたが、必ずしも最新のテクノロジーが導入されていないということではなく、場所によっては日本にいるような早いインターネットへのアクセスができる場所もありました。また、5Gの導入に関しては、早くから議論されてきましたが、こちらの記事にもありますように、導入に至るまでの政策の制定において多少課題があったようです。

今回の記事では、ケニアでSafaricomが4都市で5Gネットワークを導入し、今後来年にかけて、この数を9都市に増加させる予定と書かれています。今回の導入に当たっては、NokiaとHuaweiの技術を活用し、今回の5Gネットワークの導入できたとも報告されています。

さらに記事では、昨年MTNとVodacomが南アフリカで5Gを導入したこと、さらに、ガボン、レソト、ナイジェリア、ウガンダ、エジプトの5ヵ国でも5G導入に向けた準備が行われていることが共有されています。

しかし、近年のインターネット利用者の数の増加から、将来的な可能性、潜在性はあるとされているものの、一般市民に対して技術の利用が可能になったとしても、投資に関する課題、そして「実際の利用の準備具合」の足りなさなどが、実際の同技術の広域な利用を妨げてしまうのではないかとの課題感も共有されています。

今回の同技術の導入に関しては、4Gと比較し一度に多くの接続を可能にすることや速度が100倍になることなど、技術的な優位性が共有されています。また世界でも注目される、AIやIoTの導入などでこれまでと違った効果をもたらすだろうとも共有されています。

GSMAの発表から、現在のアフリカのインターネット事情に関しても記述されており、現在50%以上が3Gであること、そして、5Gに関しては現在1%未満で、2025年時点では約3%との予測を共有しています。世界に目を向けると、2025年に世界の人口の3分の1がカバーされるほどにかること、ただ現在はまだ3%のカバー率(アジアは5%で最多)との情報も共有されています。

今後の可能性に関しては、5Gネットワークの設備を完備させるのに多額な投資が必要なことに触れ、さらに、現在の日々の生活においてはまだ4Gネットワークで十分であるとの話の展開をしています。また。アメリカでの5G対応のスマートフォンの価格が平均で730ドルであることも共有されており、インフラの整備だけでなく、同サービスを使おうとする個人のところでも大きな投資を必要とすることを考えると5Gがアフリカで一般的になるのにも時間がかかりそうとしています。

GSMAの研究機関である、GSMA Intelligenceで局長を務めるKenechi Okeleke氏のアフリカでの2Gネットワークへの需要が高まった時同様に、今回の5Gへの需要も急速な高まりを見せるだろうとの予測も共有されています。

記事内では、GSMAの2019年に発行した5G in Sub-Saharan Africa: laying the foundationというレポートが共有されています。こちらのレポートによると、2019年時点でケニア、ナイジェリア、南アフリカを中心とした7カ国での2025年までの5Gのサービス提供開始が予測されています。しかし、上でも言われているように、その利用者の割合は3%程度だろうとも予測されており、現在のところ予測が当たっている形になっています。さらには、第4次産業革命を推し進める役割をどうネットワークは担うだろうともしており、その中でAIやIoTがビジネス分野にさらに大きな影響を与えるのを支えるだろうとしています。そして、それらを実現する上での法整備、基盤の確立の重要性にもレポートでは触れています。こちらのレポートでは、レポート発行当時ではあるものの、アフリカのインターネットを取り巻く発展に関しても詳しく触れられています。


関連記事:

  1. 5G in Sub-Saharan Africa: laying the foundation
  2. SAFARICOM SWITCHES ON 5G ACROSS KENYA

ご相談・お問い合わせ

アフリカ・ルワンダへのビジネス進出をご検討の際は、当サイトの運営に関わっているレックスバート・コミュニケーションズ株式会社までご相談・お問い合わせください。

コメントを残す