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みなさま、こんばんは!
本日はアフリカでの漁業に関連する話題として、東アフリカでの商業養殖を活発化させようと、EUが資金提供し、地元の漁業機構、ビクトリア湖漁業機構が2019年より主導しているTRUE-FISHプロジェクトをご紹介させていただきます
ぜひ関連記事と合わせてご覧下さい。
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記事:「東アフリカでの養殖業強化に向けたEUの資金提供するプロジェクト」
「EU-financed Worldfish project to revamp aquaculture in East Africa」
記事リンク:
内容と背景:
本日は養殖業の刷新に向けた東アフリカ地域での動きをご紹介いたします。
ケニア、ウガンダ、タンザニアの3カ国にまたがるアフリカ最大の湖であり、かつ世界で2番目に大きい淡水湖でもあるビクトリア湖では、地元の漁業機構、ビクトリア湖漁業機構(LVFO)が2019年より養殖業の促進に向けてTRUE-FISHと呼ばれるプロジェクトを主導しています。
2024年までの5年間をプロジェクト期間としているTRUE-FISHでは、2018年に欧州開発募金から調達した資金1,000万ユーロをもとに、ビクトリア湖流域におけるジェンダー平等で、競争力のある、持続可能な商業養殖の開発を目指しています。東アフリカ共同体(EAC)本部が2018年に出しているプレスリリースではTRUE-FISHプロジェクトの目指すゴールとして3つの項目が特記されており、まず1つ目が養殖関連ビジネスの商業ネットワークへのアクセス改善、2つ目が地元の熟練労働者の可用性と質の向上、そして3つ目が養殖生産システムの持続可能性とバイオセキュリティー向上となっています。
EAC本部によるとまず1つ目の目標では、東アフリカ養殖展示会および会議の定期的な開催、エジプトおよび西アフリカ養殖セクターとのビジネス連携の強化、また業界情報の調査力向上に取り組んでいくようです。さらに2つ目の目標では、域内にある3つの技術職業訓練機関が提供する実践的な訓練のアップグレードと、訓練機関と水産養殖事業者の連携強化、また3つ目の目標では、水生動物の健康状態の強化や生物多様性の保護に取り組んでいくようです。
本日ピックアップしている記事によると、現在LVFOはマレーシアを拠点とする国際非営利研究組織WorldFishからの技術支援を受けながら、持続的な商業養殖に向けた様々なリスク調査を行っているようです。またLVFOは調査結果を活用し、国レベルと地方レベルの両方で、EAC加盟国らが持続可能なバイオセキュリティ養殖生産システムをサポートする政策や規制を採用するよう、今後助言を行っていくようです。
WorldFishによると、ビクトリア湖では乱獲、侵入種、汚染、また気候条件の変化などにより過去10年間で商業用の魚の数が減少し続けています。実際ケニア統計局のデータによると、2019年度のビクトリア湖での魚の生産量は62.5%と国の総生産量の大部分を占めたものの、その生産量は5年間で最低のものであったようです。
また欧州連合(EU)の調査によると、現在EAC地域の野生漁業における総生産量は年間80万メートルトン超、養殖業においては7万メートルトンとなっており、域内の国際総生産への貢献度はわずか推定4%にとどまっています。
EUが発表している声明によると、EAC地域では人口の増加、収入の増加、また都市化の拡大により水産物の需要が増加している中、TRUE-FISHプロジェクトは商業養殖の開発を通じて水産物の供給を強化する動きとして、期待が集まっていると考えられます。
ただ水産物の供給量を増加させるためには、単に養殖業の開発を通じて生産量を増加させるだけでなく、コールドチェーンなど適切な冷却手段をもつ供給網を構築することも重要であると考えられるだけに、その実現には複合的なアプローチが必要であると言えます。
プロジェクト開始前の2018年には、EAC地域の養殖業をテーマにEAC、EU、LVFO、食糧農業機関(FAO)、またWorldFishなど多くの利害関係者が参加する形で2日間のワークショップが開催されています。関連記事にはワークショップ開催に際してEAC本部とFAOが2018年に出しているプレスリリース、またTRUE-FISHプロジェクトの概要を紹介しているLVFOのページを載せています。ぜひ合わせてご覧下さい。
関連記事:
- 「Boosting regional fish farming industry: Stakeholders workshop on the EU-EAC TRUE-FISH Programme」–Link
- 「Fish farming, potential driver for poverty eradication in East Africa」–Link
- 「Ongoing Projects」–Link
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