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皆さん、こんばんは!
今日はビジネス環境に関する記事を2本、南アフリカと、東アフリカからお届けします。
南アフリカからは、同国がMcKensey社の発表したレポートによるとBPOビジネスで人気を集めているという記事を。
そして東アフリカからは、ウガンダ、タンザニア、ルワンダの参加国が証券取引場の統一に向けて取り組んでいるという話をお届けします。
どうぞお楽しみください!
どのようにして南アフリカは活発なビジネスアウトソーシング環境を作りえたのか
英題:How South Africa became one of the world’s most robust business outsourcing hubs
記事リンク:https://sports.yahoo.com/south-africa-became-one-world-055615602.html
内容と背景:
少し前まで、アフリカでのビジネスアウトソーシングに関して様々なところで話されていたのではないでしょうか?インドや、ベトナムなどの東南アジアの国々で様々な国が行っている様に、ソフトウェア開発などにかかるコストの削減などを一つの理由ではなかったでしょうか。その中でアフリカでの同様の取り組みも興味を集めていたのですが、実は費用的なところではそこまで削減できない様で、東南アジアなどの国々と同等の費用間になってしまうとか。そんな中でナイジェリアのAndela社など、自社で多くのエンジニアを抱え、特に欧米の企業のニーズに答える様にエンジニアをアサインし、同時に自社でもエンジニアの育成を行うビジネスを展開する企業が増えてきました。
そんな中、今回ご紹介する記事に様に、McKensey社の発表したレポートで南アフリカがBPOビジネスで人気を集めているという調査結果を発表したのです。
さて、記事では、コロナの影響もあり、29%の失業率を記録したのに加え、4期連続でGDPが減少し続ける中で、第二四半期には51%の減少を記録したと伝え、コロナの影響がビジネス面で大きく出ていることに触れています。また、BPOに関しては、昨年末時点で、100以上のBPOプロバイダーがいる中で、272000人が雇われていることや、そのうち24%近くが海外事業者に雇われていると共有しています。南アフリカの都市ではヨハネスブルグやケープタウン、ダーバンなどの都市でBPO関連の仕事が増えている傾向があり、2030年までに779000もの雇用(そのうち2/3が海外からの事業に従事すると予測)を創出するとの予測を共有しています。
そんな中で、英語が公用語であることで、英国や、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、アイルランドなどの英語を第一言語として話す国などからの事業を受け取ること多いとしています。アマゾンも北アメリカやヨーロッパの顧客のための授業として、3000人を新たに雇用することも発表したこともこの英語を話していることの影響を示しているのではないでしょうか。
少しMcKensey社のレポートからの情報を共有しますと、南アフリカのBPO事業は年3%の成長を見せており、4億6100万ドルの経済効果をもたらしていることも共有しています。さらにこれには、海外の企業だけでなく、海外の政府からの事業を受け入れていることも影響している様で、貿易などの事業を担当している政府機関(he Department of Trade, Industry and Compatition)がこの事業が成長する上で特に大きな影響をもたらしており、2007年から2018年までの間に13億ランド、2019年には12億ランド(約6469万ドル)ものサポート予算が当てられていることや、今回のコロナ環境下ではエッセンシャルサービスのうちに含まれたことも南アフリカが国としてBPO分野に力を入れている具合が見えてくる。こちらのレポートではさらに多くのデータをも共有しており、読むのが楽しめます。
BPOビジネスが、1人のエンジニアや一企業の取り組みやレベルだけでなく、環境として成熟度、エンジニアやその分野の労働者のパイや安定したレベルと事業の依頼主のビジネス文化との相性であったりの影響もより大きい事もあり、南アフリカの政府の取り組みを見ると彼らが人気を集めている具合もうなずける。アフリカでのBPOを考えていらっしゃる方は南アフリカを一つの候補に入れてもいいかもしれない。
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関連記事:
- 「Driving economic recovery in South Africa’s BPO industry」 – Link
- 「South African economy contracts 51% q/q in Q2」 – Link
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タンザニア、ルワンダ、ウガンダ、シングルストックマーケットを深めるのに向けて走り出す
英題:Tanzania, Rwanda and Uganda Race Ahead to Forge a Single Stock Market
記事リンク:https://allafrica.com/stories/202009180109.html
内容と背景:
これまでもお伝えしてきました様に、AfCFTAや、東アフリカ共同体、そしてその他の地域で進むビジネスの地域での統一がありますが、東アフリカ地域では特にそれらが進んでいると言われている。そんな中で、東アフリカの3カ国(タンザニア、ルワンダ、ウガンダ)がそのビジネス面での統一をさらにもう一歩進めるようだと報じています。
世界銀行では現在、証券取引の電子化をサポートするプログラムを進めており、タンザニア、ルワンダ、ウガンダの参加国がそのサポートスキームを活用して2020年内に証券取引を電子化するだけでなく、統一していくことを発表したと記事では記述しています。まずは3カ国間での統一を行い、それを東アフリカの同様のシステムへのインテグレーションを行っていくとしています。
しかし、統一する上で一つの課題となってくるのが、毎取引に発生する手数料の違いです。ウガンダでは大陸でも一番高い、3.28%を設けているのに対し、ルワンダとタンザニアでは1.5%、約30ドルまでの取引に対しては1ドルの手数料、それ以上の取引に対しては1.8%の手数料を設けているようで、この差をどの様に捉え、取り組んでいくことがまず最初の課題として考えられる。
実はこの取り組みは5年以上も遅れが報告されている様です(この取り組みを引き受けていた事業社との問題)。しかし、ルワンダ 証券取引所のCEOのCelestin Rwabukumba氏は、現在技術的な調整だけが現在残っていて、最終的な調整に入っていると話していると伝えています。
東アフリカ共同体の中で一番規模の大きい証券取引所である、ケニアもこのプロジェクトに入っていたものの、2015年には離脱していた様で、221億ドル規模であるのに対し、タンザニア、ウガンダ、ルワンダの証券取引所のそれぞれの価値が65億ドル、51億ドル、35.2億ドルと大きく引き離されていることから参加国で統一し競争力を持つことも期待されている。
このプロジェクトは9年間のプロジェクトで、2011年には基礎づくりのために261.8億ドルが当てられ、今年の12月31日がそのデッドラインとなっています。コロナの影響もあり、半年間の延長も話し合われている様です。
これは最終的にはアフリカ大陸にも波及する動きの一つであり、現在では、7の証券取引所《Bourse Régionale des Valeurs Mobilières(ベナン、ブルキナファソ、コートジボワール、ギニア・ビサウ、マリ、ニジェール、セネガルとトーゴが入っている)、モロッコのCasablanca Stock Exchange、南アフリカのJohannesburg Stock Exchange、ケニアのNairobi Stock Exchange、ナイジェリアのNigerian Stock Exchange、モーリシャスのStock Exchange of Mauritius、そしてエジプトのEgyptian Exchange を繋げる動きが始まっており、このプロジェクトが成功することで、1.25兆ドルの価値を持つ取引が電子で行われる様になる様です。AfCFTAでも地域間の統一が進んでいるだけにこれらが実現することでアフリカの同分野がどの様に変化していくのか楽しみなものです。
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関連記事:
- 「記事1:『REPORT: RWANDA MOST COMMITTED TO AFCFTA』面白記事 Vol. 38 記事1」 – Link
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