目次
みなさま、こんばんは!
さて、面白記事は9月も毎日記事を更新していきます!
本日は一つ目の記事を通じてアフリカの教育、物流、農業分野で注目を浴びる初期段階のスタートアップをいくつかご紹介しています。
また、二つ目の記事ではイノベーティブなソリューションを実装させるために必要であるインターネットインフラ構築に関する最新の動きをご紹介しています。
ぜひ関連記事も合わせてお読みください!
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記事1:「タンザニアのアグリテック企業Kilimo FreshがMESTアフリカチャレンジにて優勝」
『Tanzania’s Kilimo Fresh Wins $50,000 MEST Africa Challenge 2020 Prize』
記事リンク:
内容と背景:
本日はアフリカ最大のピッチイベントとも言われるMEST Africa Challengeに関してお伝えします。2017年に開始された当イベントはこれまで5カ国で活動するスタートアップを対象にオフラインで行われてきましたが、COVID-19の影響から今年のイベントではオンラインに移行しているだけでなく、対象国を9カ国に増やし、投資を必要とするテック系スタートアップが資金を得られる機会を提供しています。
Meltwater財団によって設立されたMESTアフリカチャレンジはアフリカで最も革新的な初期段階のスタートアップを紹介するために組織されており、優勝者は資金調達とメディアからの注目を同時に獲得することができます。今年のプログラムではナイジェリア、ルワンダ、タンザニア、ケニア、ガーナ、セネガル、エチオピア、南アフリカ、コートジボワール9カ国それぞれの代表が集まり、最終的にタンザニアのKilimo Freshが優勝した形となりました。
今回の記事では、今年行われた2020年版のイベントの優勝者であり、50万ドルに及ぶ賞金を獲得したタンザニアのアグリテックスタートアップ、Kilimo Freshの事業を紹介するとともに、その他入賞を果たしたイノベーティブな事業を展開する初期段階のスタートアップをいくつかご紹介いたします。
タンザニアのダルエスサラームに拠点を置くKilimo Freshは独自のデジタルプラットフォームを運用しており、農村部の農家から仕入れた果物や野菜など新鮮な農産物を都市部の小売業者や消費者に届けています。2018年にBarak Jeremie氏により設立されて以来、同社は農家から消費者への農産物の輸送プロセスを容易にすることを目標に掲げており、今回獲得した賞金によりさらなる事業の発展が可能となったと考えられます。
また2位には、ルワンダのedtechスタートアップBAG InnovationがKilimo Freshが入りました。3位には、セネガルのフィンテック企業Mousso Africaが選出されています。
Gabriel Edman氏により設立されたBAG Innovationでは仮想インターンシップへの参加を促すため、ルワンダの学部生および大学院生を経験豊富な業界の専門家へとつなぐ役割を果たしています。
資金調達や女性の開発に重点を置いているMousso Africaはマイクロファイナンスへのアクセスを提供することでセネガルにて女性により創業されたビジネスを支援しています。
また上記3社に加え、エチオピアのAIソフトウエア企業Debo Engineeringがプログラム初となるコミュニティチョイス賞を受賞しました。Debo Engineeringは作物の害虫や病気を検出、追跡、予防できるドローンを提供しています。
その他受賞はしなかったものの今回のプログラムに参加した企業として、採用プラットフォームを運営するケニアのFundis、革新的技術と起業家スキルに関する教育をオンラインとオフラインの両方で提供するedtechプラットフォームを運営するコートジボワールのTutoo+、様々な著者が出版した本への広範囲なアクセスを可能とするプラットフォームを運営するガーナのedtech企業Oniocha Ltd、また南アフリカのeコマース企業PopUp Shopの4社が挙げられます。
面白記事でもたびたび紹介してきていますが、特にアフリカではインフラ環境の未整備などに起因するビジネス運営上の課題を解決する手段として医療、教育、物流、農業など様々なセクターにて最新技術を駆使したイノベーティブなソリューションが注目されています。今回ご紹介したスタートアップのみならず今後も様々なビジネス実例をお伝えしていければと思います。
記事2:「WIOCCがIFCより2,000ドルもの融資を受け取る」
『WIOCC secures $20 million loan to boost African connectivity』
記事リンク:
内容と背景:
記事1では近年アフリカで最新技術を駆使したイノベーティブなソリューションの需要が高まっており、実際にビジネスを通じて様々な分野でそのようなソリューリョンを提供するスタートアップが多く台頭してきているとお伝えいたしました。
そこで、続いては上記のビジネストレンドを支える土台となる役割を果たすアフリカでのインターネットインフラ構築に関する最新のニュースをお届けいたします。
この度西インド洋ケーブル会社(以下:WIOCC)が国際金融公社(以下:IFC)から2,000ドルもの融資を受け取り、アフリカでのインターネットコネクティビティ向上への取り組みを強化しました。
世界銀行の姉妹組織でもあるIFCは新興市場の民間セクターに焦点を当てた世界最大の国際開発機関です。今年3月にコロナ禍で世界経済と雇用を維持させるために80億ドルもの特別予算を立てた同組織ですが、今回はWIOCCに対してその予算の中から2,000ドルの融資を実施した形となりました。
アフリカの14の電気通信事業者により共同運営が行なわれているWIOCCは今回受けた融資により、MTNなど複数の企業とともにオペレーターとなっている東アフリカ海底ケーブルシステム(EASSy)を含む海底容量のアップグレードと、地域全体での地上光ファイバーケーブルの展開を強化する見込みです。
WIOCCのCEOであるChris Wood氏は、自分たちのビジネスを促進しインターネットインフラを整備することで、コロナウイルス発生に起因するオンラインサービス需要の高まりに応えることができると今回のパートナーシップのアフリカ経済への貢献度合いをアピールしています。
またIFCで中東とアフリカのインフラ部門を担当している地域産業ディレクターLinda Munyengeterwa氏は、コロナウイルスにより前例のない形で貿易とビジネス活動が阻害される中、より強力なインターネットインフラを構築することはこの上なく重要となっており、その意味でWIOCCとの今回のパートナーシップには大きな貢献が期待できると述べています。
IFCのレポートによるとアフリカでは未だ人口の約22%しかインターネットにアクセスできていません。こうした厳しい現状の中、アフリカ連合(AU)は世界銀行グループのサポートを受けて2030年までに大陸のすべての個人、企業、政府を接続させるという目標を設定しており、今回のパートナーシップには目標達成に向けた強い貢献への期待が寄せられています。
アフリカ大陸でのインターネットコネクティビティは未だ課題の多く残る重要なテーマです。ぜひ関連記事やコラムも合わせてお読みください。
関連記事:
- 「コラム – Vol. 3:シリコンバレー発テック企業らによるアフリカ大陸でのネットインフラ構築;アフリカ諸国が彼らと協働すべき方法とは」–Link
- 「コラム – Vol. 4: アフリカの宇宙・衛星分野への取り組み」–Link
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