目次
みなさまこんばんは、いかがお過ごしでしょうか。
本日の面白記事では、下記紹介動画のLink Africa社のネットワークに、新たにMTN社のインターネットサービスプロバイダー(ISP)であるSupersonic社が追加されたというニュースと、ザンビアで新しくスタートしたeコマースのプラットフォームに関する記事、サブサハラアフリカ全体でのモバイルブロードバンドの導入率アップに伴うオンライン・インターネットへの接続率の高まりについて書かれた3つの記事をシェアします。
昨今のCOVID-19の影響により、アフリカでも情報技術分野の需要がますます高まっています。本日記事のサブサハラ全体、また南アフリカとザンビアの二つの国の取り組みについてぜひご覧ください。
さて、面白記事は今週も毎日更新予定です。お楽しみいただけると幸いです。
記事1:『Fibre provider Link Africa adds MTN’s Supersonic to network』
記事リンク:https://www.itweb.co.za/content/JN1gP7OYn5LqjL6m?
内容と背景:
続いて、MTN社のインターネットサービスプロバイダー(ISP)であるSupersonic社が新たにLink Africa社のネットワークに追加されたというニュースをご紹介します。
Link Africa社は2013年より南アフリカにて業界のリーダーとして光ファイバーネットワークの構築と運用を行っている会社です。多くのモバイルネットワークオペレーターが同社のネットワークを使用して多数のタワーを接続しており、顧客に対してネットワークの帯域幅を2倍まで拡大させることを可能にしています。一方で2年近く前に設立されたSupersonic社は南アフリカ国内の顧客に対して家庭用ファイバーと家庭用ブロードバンドを提供している会社です。
今回のパートナーシップによりSupersonic社は現在すでにKwaZulu-Natal、Gauteng、Western Capeといった地域にてLink Africa社のネットワーク上でサービスを開始しており、従来と比べより遠隔な地域へのサービス拡大を実現させていくようです。
Link Africa社はこの戦略的パートナーシップはCovid-19以前より協議が進んでいたものであり、Covid-19が南アフリカの各家庭でのインターネットアクセス需要の高まりを促進させてくれたと好転的な見解を示しています。またSupersonic社のCEOであるCalvin Collet氏は、南アフリカでのインターネットアクセスの向上は同社だけでなく業界全体が責任をもたなければならないことであり、それゆえその実現に向けては他のサービスプロバイダーとの提携が不可欠であるとの見解を示しています。
高速で信頼性が高く途切れのない接続へのアクセスにより、在宅での仕事や情報の共有が可能となり、加えて子供達も自宅で勉強を継続させることができるようになります。記事によるとSupersonic社はバーチャル会議やオンライン学習、Youtube、Netflixなどのホームエンターテイメントサービスへの需要に対応するために今後もLink Africa社の他のISPと提携し、エンドユーザーに対して従来の2倍の回線速度を提供していくことを検討しているようです。
関連記事にのせた記事によると、南アフリカでは人口の59.3%が何らかの形でインターネットにアクセスできる状態のようです。一方自宅でのアクセスが可能であるのはわずか人口の9.5%というデータが出ており、家庭向けの事業を行っているSupersonic社にとってはサービスのさらなる拡大が不可欠であることがうかがえます。今後の同社の活躍に期待したいところです。
関連記事:
- 「The latest SA internet connection stats」–Link
記事2:『Zambian startup launches e-commerce platform offering vendors online storefronts』
内容と背景:
お次は、ザンビアで新しくスタートしたeコマースのプラットフォームについての記事をご紹介します。
ザンビアのスタートアップ企業であるGetitonlineが、eコマースプラットフォームを開始しました。これは、より多くの販売元がオンラインプレゼンスを確立するのを支援すること、および海外のベンダーがザンビアで自社の製品を販売するのを支援することを目的としています。
ザンビア情報通信技術局(ZICTA)の2017年12月のデータによると、ザンビアのモバイルの普及率は81.92%で、人口の41.2%がインターネット利用をしているようです。ザンビアで最も人気のあるWeb検索エンジンは、Google(93.8%)、Bing、Yahoo(それぞれ3.8%と1.6%)となっています。
電子商取引はまだ始まったばかりで、チャネルごとに異なる成長率とモバイル商取引が急速に成長しています。UNCTADの2018 B2C Eコマースインデックスによると、ザンビアはeコマースの点で世界の151の経済のうち127番目、アフリカの44か国のうち26番目にランク付けされています。
今日、ほとんどのザンビア人はインターネットを使用して電気を購入し、デジタルTVと水道代の支払いをしています。最も販売されている商品は、電子機器から履物、衣料品、アクセサリー、自動車、それらのスペアパーツにまで及びます。ザンビア人がオンラインで利用しているオンラインサービス提供国の上位は、アメリカ(eBay)、イギリス(eBay)、中国(Alibaba)となっています。(2017年)Link
このように、今までは主に海外のプラットフォームを利用する機会が多かったというザンビアの消費者ですが、今回のこのスタートアップのサービスによって、新たにどれくらいのシェアが広がっていくのか期待できます。
今のところ、Getitonlineは化粧品と電子機器のスペースに焦点を当てていますが、配達をより効率的にするために独自の倉庫を確保したら、他のエリアに拡張することを計画しているようです。
記事3:『Mobile broadband adoption ready to boom in Sub-Saharan Africa』
記事リンク:https://www.totaltele.com/505947/Mobile-broadband-adoption-ready-to-boom-in-Sub-Saharan-Africa
内容と背景:
今回の記事では、アフリカでのモバイルブロードバンドの導入率が上がっており、オンライン、インターネットへの接続率の豊作の準備ができているという話です。
これまでもこちらで扱ってきたように、まだまだ、インターネットに接続している人口の割合は低く、ただ単にインターネット設備がないからではなく、アフリカの人口の62%にあたる約8億人が’インターネットの設備が届くところにいてもインターネットに接続していないというデータを示してます。
ただ、ここ数年間で主要だった2Gへの接続率を3Gがうわまったりと、それらのデータと合わせ2025年までにモバイルインターネット利用者の割合が、全人口の39%にまで上がるとの予測もされています。
そこで、今回のコロナウィルスの影響もあり、音楽の視聴・配信、動画閲覧やそのほかのサービスへの接続を通してのモバイルインターネットの利用が増えたことから、それらを安定的に、そして適切な価格で提供できるシステムが必要になるのではないか?としている記事です。
そこで、ファーウェイを筆頭とした様々なインターネットインフラストラクチャーに取り組む企業が低価格な設備を実際に導入していたり、ローカルコンテンツを配信できるサービスが伸びていたりしている環境からGSMAのサブサハラ担当者である、Akinwale Goodluck氏は、サービスを提供する側がエンドユーザにフォーカスを向けることこそが、更なる普及率の伸びを実現すると話しています。
インターネットを活用した様々なサービスが花咲いている中で、どのようにそれらを活用する人の数を増やすかが今後のこの分野の動きをみていく中で鍵となってきそうです。
引き続き注目していきます!
記事:
- 「Are African States Blocking Mobile/Internet Boom & Choking Network Operators?」 – Link
- 「Building Africa’s Hyperscale Infrastructure」 – Link
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